「僕は家族じゃない…?」自分の言葉に耳を貸そうとしない明虎の態度に
行き場を失った卯一は、松見の元を訪れる。
その卯一が明虎の唯一の弱点だと見抜いた松見は、
彼を拉致し外国人を使って蹂躙を繰り返す。
そんな中、父である二代目が突然の自決。
最愛の人の最期の言葉は松見の心に黒い火を点けたーー。
今のいま、気付きましたが、松見さんって乳首にピアスいれてるんですね。
(表紙のためにおめかししたのかな?)
それ隠すために ”ちょっ、見んなよー!” って体隠してるんですか?
あとがきで、明虎と卯一は腹のぜい肉隠してるんだろって言ってましたけど(笑)
あと、松見さんってけっこうインテリヤクザさんですね。読書家っぽいですし。
卯一とオイディプス王を語るシーンがありました。
深くて良いシーンだなと思いました。(スカベリ先生も読書家さんなのかしら?)
「抗えない運命と徹底的に戦い破滅していくのか、
それとも自分の運命を受け入れ大きな力に身を委ねるか」
わたくしは完全に後者ですが(笑)、卯一は違うようです。
「運命に屈服した者こそが現実を知る大人だと言うなら、つまらない人生だ」と。
卯一さん、痛いこと言ってくれます(^^;
世間と戦って生きるのはしんどいことですから、なかなか、どうして、ねぇ…(^^;
これに対する返しが、
松見さんが達観した人物であることを物語っていると感じました。
「この世には自分の人生を誰かの脇役で終わらせたい人間だっている」
主役になれないことを自分でちゃんとわかっているんですね。強い人です。
そんなインテリで恥ずかしがり屋の松見さんが4巻の表紙です(^^)
まさに黒い情念が渦巻く4巻でした…。
卯一が可哀想でね~(T^T)
浅生田を「家族だから何があっても信頼してる」と言う明虎に対して、
「僕は家族じゃないの?」と聞く卯一に、答えを濁し下を向く明虎。
うぇ…(泣)、哀しいよ……寂しいよ……卯一…。
傷心の卯一は松見のところに身を寄せるんですけど、手痛いしっぺ返しをくらいます。
ほんとに卯一は痛い目ばっかり…。
(なんでみんな寄ってたかってそんなことするかな?)
で、また浅生田は卯一を助けに近くまで来てたのに、
見捨てて走り去るんですけども、
初めて登場人物(浅生田)に殺意を抱きましたよ。
(黒い情念に魂を侵略されていたんですね、きっと)
同じころ、明虎のお父さん(二代目)が死んでしまいます。
二代目を敬愛していた松見は自暴自棄になり、明虎の子供・辰之を誘拐します。
それを察知していた卯一は、辰之を救うために一人で松見の元へ走り出します。
このシーンが切ないです。ほんとに。
”ペタペタペタ” って卯一、裸足で駆け出すんです。
足の裏真っ黒けにしながら、
途中ですっ転んでごみ溜めに突っ込んじゃったりするんですけど、
一生懸命走るんです。
「お前なんか家族じゃない」「お前はずっとひとりだ」「お前は必ず失敗する」
散々色んな人にこっぴどく言われたけど、でも、
運命に抗うように一生懸命走るんです!(T^T)
ようやく見つけたけれど、辰之と共に松見に捕まってしまった卯一。
明虎さん、早く助けに来て下さい!→→最終巻へGO!