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大切な者たちをさらった松見を追いつめた明虎。
幼い頃からの長い兄弟の確執についに終止符が打たれる。
一方「家族」になれず、居場所を失った卯一は、
明虎との切ない最後の夜を過ごした。
そして27年の時が流れ、お互いに歳を重ねた二つの魂は再び巡り合う。
嫉妬に狂い、恋に溺れたヤクザな男たちのどうしようもない恋の歌、ついに完結!!
どうかどうか幸せな結末を!と願って読んだ最終巻。
無事、松見から辰之を救い出した明虎たちを陰から見つめる卯一。
あの家族の中に戻れないことを、戻ってはいけないことを悟った卯一が、
一人寒空の下、裸足のままで姿を隠し、去って行く場面に涙しました。
卯一を探す明虎の声を背に受けながら、自分では明虎を幸せにできないこと、
離れなければいけないことを心に言い聞かせ、
声を殺して泣く卯一がもう…可哀想で…(T^T)
その後、誰もいない部屋に一人帰る卯一が毛布にくるまりながら、
幻想の家族に ”おやすみ” とささやくシーン、
強い孤独感が漂って胸が痛くなりました(T.T)
さらに2人の最後の夜のシーンが切なすぎました……(泣)
明虎と卯一、お互いに愛しくてたまらなくて、離れたくなくて、
このままずっと一緒にいられたらどんなにいいかって思って抱き合うんです。
すごく悲しくて切ないシーンなんですけど、とても素敵です。
卯一が明虎に「僕を捨てて そしたらもっといい男になるから」と言うんです。
「大人になるには痛みを伴う」
「自分の一部だった人を無理矢理引きちぎって手放す痛み」
2人がちゃんと生きるために、別れは必然だったんですね。(悲しいけど…泣)
そしてここから、27年後の現在の卯一へと展開します。
そう、再び巡り合うんです!27年の時を経て、明虎と卯一は再会します!
明虎さん老けたーー(笑) 渋さは変わらずかっこいいですけど老けたーー(笑)
27年も経ってるのに、2人はちゃんと想い合ってて、つながってて、
そして、すでに家族になっていました(T^T)
良かった。もうきっと絶対、2人は離れません。
で、27年前の最後の夜から27年後の最初の夜へ。
素敵なキスシーンでした。ほんとに素敵でした。
2人ともいい大人(初老?)なんだけど、
子どもみたいに無邪気に抱き合って可愛いわ~。
『ジェラシー1~5』久しぶりに読み返しながら感想を書きましたが、
やっぱり最高でした。
スカベリ先生をもう神として崇めてもいいんじゃないかとさえ思っています。
今回初めてシリーズものを読みました。
今まで1巻で完結するものを好んで読んでいました。
というのも、長いシリーズものだと中だるみするかな?とか、
続きが気になりすぎて他の本に手を付けられなくなりそうとか思って、
あえて挑戦しなかったのですが、今回このジェラシーを読んで考えを改めました。
シリーズものっておもしろい!
ストーリーが深いし、よりディープにその作品に浸ることができる!
あぁ~終わっちゃったという、とてつもなくデッカい寂しさは伴いますが、
それを補って余りあるほどの満足感を得ることができます!
これからは恐れることなくシリーズものを読んでいきたいと思います(^^)/
ありがとう『ジェラシー』!ありがとうスカベリ先生!
って言いながら、次も1巻完結のスカベリ先生作品なんですけどね(^^;