八木尚人(やぎたかひと)は誰かに嫌われることが怖くて、
いつだって「理想」を演じてきた。
そんな考え方を「憶病」と笑いとばした男・赤坂徹(あかさかとおる)
との出会いは、友人に半ば無理やり連れてこられた”街コン”。
あり余る若さに振り回され帰路についた八木は、後日、
思いもよらない再会を果たす。
住む場所をなくし困り果てていた赤坂を助けたことから始まった同居生活で、
ただのやっかい者だったはずの存在は、いつしか拠り所となっていてーー?
「僕のおまわりさん」の主人公・誠治くんの幼馴染・八木さんの恋のお話し。
「無邪気なわんこと猫かぶり」のスピンオフが「僕のおまわりさん」なんですが、
「僕のおまわりさん」を先に読んでしまったがために、
この「無邪気な~」のインパクトがとても薄~いものになってしまいました(^^;
「僕のおまわりさん」の誠治・晋カップルがめちゃくちゃ強烈で良かったから、
八木・赤坂カップルの小者感が否めず、
少々物足りない…という感想に行きついてしまいました(*_*;
しかし、十分におもしろい作品でした。
八木さんは超憶病な猫かぶり人間。
人から嫌われないように、いつも他人が求める理想の自分を演じて生きています。
素の自分を出さないから恋だってうまくいくはずもなし…。
そんな八木さんの化けの皮をはがしてくれたのが、一回り以上も年下の赤坂くん。
表も裏もなく、素直に育ったであろう赤坂くんのピュアな想いは、
八木さんの胸にドっ直球で届きます。
ありのままの自分を好きだと言ってくれた赤坂くんとの恋に踏み出す八木さん。
その様子を後ろで見ていた誠治くんが、
「おっさんとキスやセックスする覚悟があんの?」と
おもろい顔して言うとるんです(笑)
この頃の誠治くんは知らない…。
後々、晋ちゃんのXLサイズが自分のケツを脅かす日が来ることを(^^;
で、その覚悟を持って八木さんとのセックスに挑んだ赤坂くんですが、
怒涛の甘々ワンコ攻めがめちゃくちゃかわいくて良かったです♪
八木さんのトロけぐあいもかわいかった~(^^)
この「無邪気な~」が、にやま先生の初単行本だそうです。
ストーリーも絵も何もかも、出来上がってる感が半端ないですね。
物語の背景に着飾った感がなくて、平気で鼻ほじほじしますし(小指で^^;)、
ところどころ笑かしてくれますし、読んでいて和やかな気持ちになれるのは
にやま先生だからこそなのかなと思ったりします。
プラス、読後の多幸感がハンパない作者さんです(^^)