しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『囀る鳥は羽ばたかない4』(作者:ヨネダコウ)

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真誠会若頭の矢代は、男好きの淫乱と噂されているが、
部下とは関係を持たないと決めていた。
しかし、矢代の命が狙われる抗争のなか、
付き人兼用心棒の百目鬼との関係が、大きく変わりつつあった。
自分の気持ちを自覚し、矢代を守ることを決意した百目鬼
守られる立場から、守る立場にーー。
欲望を向けられることのない存在であったはずの百目鬼に、
矢代は別の感情を持つようになる。
そんなとき、矢代はある事実に気づき…。

 

”この人を抑えつけて気付いたことは

 汚してしまいたい欲望と 自分が抑制のきかない人間であること

 それと力では この人が自分に適わないということ”

やめろっ…!という言葉を無視して、抑えつけて、組み敷いて、

欲望のままに何度も矢代さんのモノを扱いて舐める、百目鬼の葛藤が痛い。

”強ければいいのに… あなたが俺よりも”

矢代さんが自分よりも強くあっていたら、

おそらく、殴られて蹴り倒されて、それで終わりにできた関係だったかも。。。

 

”自分のものにしたい こんなに誰かを求めることが この先あるんだろうか”

そう思う百目鬼と同じような感情を抱き始めていることに、

おそらく矢代さんも気づいてる。

葛藤を抱えているのは百目鬼だけでなく、矢代さんも然りの第4巻。

 

インポだと思っていた百目鬼のモノが勃ってしまいました…。

避難した百目鬼のアパートで、久しぶりに矢代さんがシャクったところ、

勃っちまいました…。

(チ〇ポ勃ってこんな切なくなることある!?)

勃たない自分だから矢代さんは側に置いてくれてた。

勃っちゃったらいらなくなったおもちゃみたいに捨てられると思っている百目鬼は、

”すみません…” って謝るんだけど、

矢代さんは ”せっかくだし セックスするか” って…。

 

これで、to be continued…です。

殺す気かい?息の根止める気かい?と問いたい!( ̄▽ ̄;

次巻、すんのかい?せーへんのかい?ってことですよね!

 

雲隠れしていた竜崎をようやく見つけた矢代さん。

”いいように乗せられて切り捨てられるマヌケ極まりない負け犬” と、

スカッ!とする言葉を竜崎にぶつけてくれました(^^)

お互い、平田組長の描く策略にハマっていることを承知の上で、

反撃に出ようとしています。

竜崎に ”お前と俺 どっちが長生きするだろうな” と言う矢代さんの言葉が、

変なフラグにならなけりゃいいなと願うばかりなりです。

 

さて、ジェンダーフリーが叫ばれる昨今ですが、

どうしても女が入り込めない世界ってありますよね。

ヤクザの世界ってそうだと思うんです。

男たちの欲や陰謀や羨望、嫉妬、権力、金、プラスして彩りに女みたいな。

男だけの世界だからこそ保たれる均衡みたいなのもあって、

親父とか兄弟とか子分とか、

何の血の繋がりもない他人同士が集まって疑似家族を作ってる。

でも、けっこう固い絆で結ばれてたりもして、

そんな関係に勝手に憧れを持ってたりする、わたくしなんですけども…(^^;

なんか良いんですよね、揺るがない忠誠心とか、全幅の信頼を寄せてたりとか。

 

今回の4巻では、矢代さんの部下・七原(ななはら)が、その最たる人物であるなと。

この七原も竜崎同様におバカさんなんです。

矢代さんのドM・変態・淫乱プレイをいつも盗み見しては、

こっそりトイレで抜いてるようなヤツです。

だけど、矢代さんに対する忠誠心はクソデカい。

平田が差し向けた殺し屋に、再び銃撃されそうになった矢代さんを、

身を挺して助けるんです。んで、自分は肩撃たれちゃう。

”盃交わして家族になったら守ってかなきゃなんねぇんだ” って。

七原、あんた男前だよ。