しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『あなたはいやらしい人』(作者:鹿島こたる)

     

容姿端麗、真面目で検挙率も高い敏腕刑事の宗形(むなかた)は誰もが
うらやむ完璧人間。しかし、宗形には誰にも言えない秘密がある…。
それは、ドMで凄まじく淫乱な身体であるということ。
犯人逮捕後の昂りを鎮めるため、トイレの個室でオ〇ニーの配信中継を
してしまうほど。彼はあり余る性欲を抑えきれず、過激で危うい行為に
ひとり没頭する日々。一方、宗形の「秘密」などつゆ知らず、純粋な
まなざしで彼に憧れを抱く新米刑事のトオル
宗形の艶やかで淫らなMの香りに誘われ、トオルは禁断の扉を開けてしまう。

 

またもや耽美な表紙。

『うつくしい体』に引き続きましての鹿島こたる先生2作品目。

表紙と帯の一文 ”後ろだけでイかせてほしい…” に参りました。

こっちが先にイかされるというものです(^^;

 

表紙はすごく女性っぽいのに、

開けた扉絵では一転、タバコをくわえたハードボイルドなイケメンがいます。

このワイルドなイケメンが実はドMで淫乱なんて、たまりませんぜ!

しかも刑事ときたもんだ。

刑事とヤクザは紙一重なんて言いますが、

ドMで淫乱なヤクザといえば『囀る~』の矢代さんですが、

こういう硬派なオトコ達が乱れる姿は、ほんとたまりませんぜ!

 

犯人を逮捕するたびに、性的な昂ぶりを覚える宗形刑事。

それを抑えきれずトイレでオ〇ニー。

その宗形刑事の喘ぎ声を聞いて、

トイレのドアを体当たりでぶち壊して登場した後輩刑事・トオル

憧れの宗形先輩の危機だと思って助けに入ったんだけど、

そこには顔を火照らせてオ〇ニー生配信中の宗形刑事が…。

 

”僕がお相手します!”

トオルのその一言から、宗形との歪んだ関係が始まります。

宗形が求めれば喜び勇んで飛び出すトオル

宗形はトオルを、

「望むことを望むままにしてくれる都合のいい道具」

として扱っているという罪悪感に苛まれますが、

どうしても快楽に抗うことができない自分に悶々とし、

トオルは求めてくる宗形が、

快楽以外にどこか辛そうで痛々しい、何かしらの虚無感を

抱いていることに気づきながらも一歩踏み込めずにいる。

 

身体を重ねるも、心が今一つ繋がらない2人の前に、

宗形の過去を知る元刑事・巽(たつみ)が現れ、

”宗形を卑しい雌犬にしたのは俺だ” と豪語します。

巽に煽られたトオルが、

”先輩はぼくのものだ…ぼくのこと好きっていった…”

”愛してるって言って…絶対離れないって誓ってよ…” と、

一瞬、狂気的になる瞬間があって、

これは闇BLが垣間見えるか?!と、ちょっとドキドキしたんですが、

その一瞬だけで、後はかわいいワンコさんに元通りでした。

巽も、もっと宗形をかき乱すかな?と思ったんですが、

意外と大人しく引き下がった当て馬さんでした。

 

とても耽美なエロ模様で、すごく綺麗でした。

やっぱり宗形刑事はドMなんでね、トオルの命令口調に弱い。

”どうして欲しいかちゃんと口で言って” と命令するトオルに、

従順に答える様が、良い言葉責めとなってこちらに返ってくるので、

非常に興奮いたしました(^^)