しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『アダムの肋骨1』(作者:みちのくアタミ)

    

遊園地ドリームパークで着ぐるみのリッキーとして働いている
広瀬悠真(ひろせゆうま)は、誘拐犯から子供を助けた日の夜、
誘拐犯を捕まえてくれた色織一羽(しきおりかずは)と社員寮の
ルームメイトになる。穏やかでよさそうなヤツ、そう思っていたのに、
翌朝目覚めたカズハは「俺たちこういう関係だっただろ」と
いきなり濃厚なキスをしてきて!?
なんだか昨日とは別人みたいで!?

 

多重人格BLです。

二重人格BLはけっこうあるようですが、

多重人格は初めて読みました。

ビリー・ミリガンっていう24の人格を持つ人がいましたよね。

それを思い出してちょっと怖くなったんですけど、

とても優しい物語だったので安心して読めました。

 

”はじめまして色織一羽です”

職場で悠真が出会った彼は、

穏やかな表情で挨拶をする、とても優しそうな人でした。

彼とならルームシェアできそうだと安心して眠りについた悠真は、

翌朝目覚めて目の前にいる目つきの悪そうな男に、

いきなりキス(舌in!)をされました。

カズハさん?なぜに!!??と驚いて突き飛ばしたら、

”オレはレイだ!” と、のたまひけり。

なんだこれは?!

頭の中が???で埋め尽くされる悠真に追い打ちをかけるように、

カズハの中から知らない人格が次から次へと現れるように。

その数、合計7人。

 

解離性同一性障害という病気で治療する必要があると、

アメリカ帰りの仲良し兄ちゃんで、

精神科医の光太郎が手助けをしてくれることに。

人格を統合しなければならないと光太郎は言うけれど、

悠真は、カズハやレイやその他コロコロと入れ替わる

それぞれの人格に情が沸いてしまい、

一人一人の人格を消し去らなければならないことに、

切なさと一抹の悲しさのようなものを感じていました。

そして、

カズハは悠真と共に光太郎の病院へ治療に行く決心をしましたが、

最後に残る人格が ”僕かレイかどっちがいい?”

と、悠真に答えを迫るのでした。

 

ややこしや~と思いそうですが、

主要人物は悠真とカズハとレイの3人。

その他の人格はちょろちょろと友情出演している感じ。

幼い頃に悠真とカズハとレイは出会っていて、

その頃の記憶が曖昧な悠真はちょっと憶えてなかったのですが、

カズハとレイはしっかりと憶えていて、

ずーっと悠真のことを想い続けていたのです。

三角関係なのですね~と思ったけど三角じゃないね(^^;

実際は2人だから、これはお付き合いして良いやつだ。(ややこしや~)

 

カズハともレイともよろしくイチャコラする悠真くんですよ。

役得役得♪(^^)

一方、カズハとレイは、

やれ、オレは悠真とベロチューした!だの、

悠真とチ〇コ擦り合った!乳首さわった!おケツに指入れた!だのと、

同じ自分なのに違う人格の自分に嫉妬し合ってる。(ややこしや~)

 

六実(むつみ)という人格が昇華された前半1巻です。

2巻目は、残りの人格がどうなるのか、

そして大事な大事な「悠真・カズハ・レイの三角関係(?)」が

どう収拾されるのか、楽しみな限りです♪

 

実はもう一組、気になるカップルが描かれているんです。

精神科医の光太郎とその助手のリアンです。

1巻の中でチラリとイチャコラシーンがお目見えしているのですが、

いい感じなんですよ~。アダルトで色気ふわんふわんで♪

この2人のなれそめをもっと見たい!と思っていたら、

みちのくアタミ先生があとがきで、

この2人は濃すぎてメインカプを喰うからエロ描いちゃダメ!と、

担当さんに却下されたと書かれていました(^^;

ダメなの~ダメなのね~ダメなんだね~(T^T)