「お前いいかげん、俺と付き合えよ」出会いは美大、以来十二年の付き合いの
三木(みき)と鶴間(つるま)。無二の親友…のはずなのだが、この十年何度も鶴間
から愛の告白を受けてきた。その度にのらりくらりとかわしてきた三木だが、
日本画家になった鶴間から十度目の告白も受け流すと、とうとう「俺を友達
だと思ってるならもう会わない」と突き放されて…。
親友のままならずっと側に居られる、じゃあ恋人になったら?
三十路男達のはんなり十年愛。
日常系BLという帯文句に引かれたのと、
なんだかキュンキュンしそうな話だなと思って読んでみた、
こめり先生作品第一弾!
そうです。”なんだかキュンキュンしそうだ買い” で、
こめり先生3作品をまとめ買いしますた♪(^^)
開幕作品は『月にむら雲、花にあらし』です。
「月に叢雲花に風」ということわざをもじったタイトル(^^)
せっかくの名月も雲がかかって見えなくなるし、
満開に咲いた花も風が吹いて散ってしまうしってことで、
楽しい時に限って邪魔が入ってうまいこといかんわ~という意味ですね。
タイトルは『~花にあらし』ですから、
相当な暴風に横やり入れられる?!と思いましたが、
全~然そんなことなかったです(^^)
平和も平和。普通過ぎて和みました。
まさに日常系BLですね。
三木と鶴間、彼らの普通の日常を覗き見させていただく系BL。
変な邪魔も入りませんし、
当て馬なんて邪推な人物も登場しません。
浮気?寝取られ?そんなのないない♪
ただゆる~く流れる彼らの時間に身をゆだねて、
まったりのんびり読むのです(^^)
十年越しの鶴間の想いが実って、
親友から恋人へとシフトチェンジした三木と鶴間。
これといって2人に変化はなく、
追加されたのはキスとHの2オプション。
といっても、最初の内はドギマギする三木です。
だってこないだまで親友だったからね。
だけど、年越し温泉旅行に行く頃には、
もう2人のHは手慣れたものになっていました(^^)
2人の自然な関係性と三木のはんなり京都弁に癒され、
ミストシャワーでマイナスイオンを浴びているような、
心涼やかになる作品でした(^^)