しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『美しい野菜1』(作者:松本ミーコハウス)

    

小説家くずれの太郎は、自炊ナシの不健康生活を送る31歳。
ある日、ハツラツとした八百屋・治樹(はるき)と出会い、家呑みをすることに。
酔っぱらった太郎は無自覚にもエロ発言を連発し、ゲイの治樹の理性は崩壊。
ノンケだというのに、太郎は「挿れられる」セッ〇スにいやらしく乱れる。
その後も肉体関係を続ける2人だったが、太郎のMっ気を察した治樹は
甘くサディスティックに責め始め…。

 

思ってたのと全然違いました。

まさかこのタイトルでSM始まるとは思わなかったです。

しかもけっこうな「S」っぷりと「M」っぷり。

ふんわりと柔らかそうな絵なのに、

やってることは厳しい(^^;

 

Sが、っていうか本人は別にSっ気出したいわけじゃないんだけど、

相手がやめてと言わないもんだから、

そして、何よりその最中がかわいいから、

ついいじめちゃう八百屋の治樹です。

Mが、売れない小説家の太郎さんです。

太郎さん、自分では気づいてなかったけれどかなりのドM。

治樹と家呑みした延長でエッチすることになってドM発覚。

治樹の指だけでは満足できず、チ〇コも欲しいとおねだり。

思わず ”女だったらど淫乱だね” と発した治樹の言葉に反応して、

もっかい言ってと言葉責めもおねだり。

お尻が壊れるくらいシてほしいと泣いて懇願する太郎さんなのです。

 

満足いく小説が書けないことから逃避するように、

治樹とのSMセッ〇スを心待ちにする太郎さん。

そんな太郎さんの思いをすべて見抜いている治樹は、

非常に手際よく太郎さんを誘導します。

まずは第一戦、玄関開けたらノーマルセッ〇ス。

終わったらファ〇リーズしてシーツ替えて洗濯して、

一緒に銭湯行って風呂入り~の、帰って飯食い~の、

手錠かけ~の、目隠しし~ので第二戦、ローターセッ〇ス。

ローター入れたままで治樹のチ〇コ挿入だから、

深すぎて太郎さん怖がっちゃって。だけどイキまくった(^^;

その後に、

”なんか嫌がってごめん…” と謝る太郎さんがかわいいんだわ。

 

治樹は太郎さんのことが好きなので恋人同士になりたいなと

思っています。

こうして一緒に銭湯行ってご飯食べてHして、

太郎さんに近づけたかなと思っていたのに、

太郎さんの口から出たのは、

”ホモとか清く正しくないからダメだ…” 発言。

じゃあ、清く正しくないプレイにど淫乱だった君は何なんだい?

と思った治樹が怒り~ので第三戦、お仕置きセッ〇ス。

手首縛ってチ〇コも縛って、ローターin。

太郎さんは射精管理されちゃってイキたいのにイケない。

”清く正しい人はイっちゃダメなんでしょ”

でも、”俺はわるい子です” って言ったらイかせてあげるとS全開の治樹。

がくがくと震えながら泣き叫んだ太郎さんは

潮吹きして臨界点突破。のち飛んだ。。。

 

翌朝目覚めた太郎さんはまるで別人でした。

あれだけ動かなかった頭が手が指がカタカタカタタと

リズミカルに文字を打つ。

ノートパソコンに向かう太郎さんに静かに熱く漲る力。

あっという間に形になった小説。

イイですね!と出版社からもお墨付きをいただきました。

ふぅ~と一息ついた太郎さんがお風呂で思ったことは、

治樹に会いてぇ~なってこととヤリてぇ~なってこと(^^)

 

正直、第二戦と第三戦のロータープレイは厳しかったかな…。

ちょっと痛々しいなと思って。

だけど、太郎さんのクズクズっぷりが非常に良くて、

やめでやめで~と言いながら気持ち良さそうなのも良くて、

そして、根底にある治樹の ”太郎さんを思いっ切り可愛がりたい♪”

という優しい想いに心打たれ、結果何度も読んじゃってる(^^)

 

『美しい野菜』は全3巻完結です。

スピンオフに派生する人物も出てきますので、

次、もう少しだけ書こうかな。