しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『白刃と黒牡丹1・2』(作者:ゆくえ萌葱)

    

「黒井くん、僕とデートしましょう」
黒々組(くろぐろぐみ)の若頭・黒井憲剛(くろいけんごう)には、
厄介な幼なじみがいる。生まれた時からずっと一緒に育ってきた
弁護士の白樺(しらかば)。暇さえあれば、黒井を口説いてくる白樺は、
黒井の気を引くためだけに他の女性と一カ月だけ結婚したこともある
ツワモノだ。行き過ぎた愛情を注いでくる白樺と、それを適度にあしらう
黒井の関係を舎弟たちも温かい眼差しで見守る毎日。ところがある日、
白樺が黒々組の顧問弁護士を引き受けたと告げてから、二人の間に緊張が
はしり…。

 

「ヤクザ受け」ってなんでこんなに萌えるんでしょうね。

大好き過ぎてキュンキュンが止まりません。

事あるごとに引き合いに出しますが、

『囀る~』の矢代さんは代表的な「ヤクザ受け」ですが、

「美人受け」というタイトルもほしいままにしています。

ちょっと儚げな感じの美人受け。

 

今作の「ヤクザ受け」黒井さんは「硬派受け」って感じ。

しっかりとした信念を持って、

カタギの白樺さんからの求愛を徹底的に拒み続ける。

こちら2巻ものなんですが、

黒井さんは ”何が何でも白樺とはシない!” というスタンスを

1巻終盤まで貫きます。

 

黒井さんは生粋のヤクザさんで、お父さんの組「黒々組」の跡継ぎ。

現在は若頭として黒々組を引っ張っています。

幼い時から自分の置かれた立場を理解していたので、

カタギの友達とつるむなんてことはしませんでした。

こういう「きちんと感」は矢代さんと全然違う。

なんでも矢代さんと比較しちゃいますが、

来るもの拒まずのスタンスですからね、矢代さんは(^^;

 

黒井さんを追いかけ追い詰め、愛の告白を繰り返す男・白樺刀麻。

黒井さんの幼馴染である白樺さんだけは、

どれだけ黒井さんが引き離そうとしても絶対に!唯一離れない男でした。

矢代さんと百目鬼のように、

”こいつとは絶対に寝ない” と思っている相手とついにシた時のあの高揚感!

たまらない興奮と胸キュンに襲われるんですが、

こちら黒井と白樺も然りで、

ヤクザの抗争に巻き込まれてケガを負った白樺さんを

”心配した…” と言ってぎゅぅ~と抱き締める黒井さん。

ようやく白樺さんの想いが通じて恋人同士になれた2人が交わすセッ〇ス。

甚だしい胸キュンに襲われたことは言うまでもないです(^^)

 

ベッドで身体を重ねながら、黒井さんが ”よく頑張ったな” と、

白樺さんの頬をナデナデして労をねぎらうシーンがあるんですが、

その言葉を受けて、

何度拒まれても想いを伝え続けた白樺さんがホロリと涙を流すんです。

ようやく黒井さんが自分を受け入れてくれたと嬉し涙を流しながら、

愛しそうに黒井さんの手にキスをする。

ココイチのベストシーンでした(^^)

 

組の若いモンからも慕われる「THE・兄貴」の硬派受け黒井さんが

ベッドで白樺さんに ”ガンガン喘がされてるの図”。

こんなたまらん展開が増々見れる2巻も良きものでした。

当て馬も出てきて、白樺さんの嫉妬も絡んでムフフ♪

『囀る~』のようなヤクザノワールの黒々しさはないので、

2人の恋路を見守りながら気軽に読めるヤクザBLとなっております。