新章・リミット編では、自分のやりたいことを見つけ社会人になった太一と、
学生生活を送る航平の新生活がスタート!
本編以上に番外編の『思い出の頃に』が印象深くて、
とても良かったです。
太一がまだ小さくて、おばあちゃんが生きていた頃のお話。
太一の両親は太一が小さい頃に離婚しました。
そして、太一の養育をめぐって、
お父さんお母さん両方が太一を引き取ることを嫌がり、
お互いに押し付け合う様を見て、
彼らを見限ったおじいちゃんおばあちゃんが太一を引き取り育てました。
親に捨てられたような形になった太一ですが、
ご存知のように、とっても素直な良い子(!?)に育ちました。
それもひとえに、おばあちゃんのタエさんのおかげなのです。
『思い出の頃に』は、
今は亡きタエさんがお空の上から太一を想う、とっても暖かい物語。
周りの子より五倍は動くし五倍は声が大きいし五倍はよく食べる、
小さい頃からそれはもう元気な太一少年。
やたらと高所から落ちる子でしたが、丈夫さも五倍でいつも怪我なし。
(たしか航平との最初の出会いも高所から落っこちたことからでした^^)
イタズラ大好きな太一少年は、
おじいちゃんがまだ読んでない新聞に穴を開けて、
ゲンコツをくらっていました。
ウ~~~(T^T)と泣きじゃくる太一におばあちゃんは、
”これお食べ” とおはぎを出してくれました。
ヨダレ垂らしてさっそくおはぎに飛びつこうとする太一に、
”いいかい太一、ばあちゃんの言う事をよ~くお聞き”
”自分がされたら嫌なことは相手にとっても嫌なことなんだよ”
”仲良くしたい人には自分がされたら嬉しいことをしてみるといいよ”
優しく諭すおばあちゃん。
すると太一はモジモジしながらおじいちゃんの元へ。
”しんぶんし…いたずらしてごめんなさい…”
”これ…じーちゃんにあげる…” と、
大好きなおはぎをおじいちゃんに差し出すんです。
自分がされたら嬉しいことをしたんですね(^^)
涙出るわ~と感動しようと思ったら、
”この世の終わりみてーな顔で差し出す奴があるかよ…” とおじいちゃん(笑)
おはぎを差し出した太一の顔が、
”おでのっ…おはぎっっ…(T^T)” って、
涙と鼻水ダラダラ垂らして本当は食べたいんだけど、
でもじーちゃん好きだからあげるっ…!て我慢して(^^)
めちゃくちゃ可愛いくて、泣き笑いしました♪
それ以来、太一のイタズラは鳴りを潜めました。
タエおばあちゃんはこの世を離れてしまいましたが、
太一は変わらず元気で素直でまっすぐで、
とびきり優しい青年に育っていますよ、おばあちゃん。
そして航平との恋に悪戦苦闘の様子です。
”どうかこれからも太一を見守って下さいね” なんて、
ちょっとほっこりな番外編ENDの今作でした(^^)
本編にまったく触れてないですね(^^;
大学を辞めて手話を扱うビジネス会社に就職した太一と、
まだ在学中の航平。途端にすれ違いが多くなる2人。
どんどん広がる太一の世界。
自分が知らない世界、
自分が踏み込むことができない世界にぐんぐん進んで行く太一に、
一人置いていかれるような感覚に陥る航平です。
会社の人と親しくなる太一に勝手に嫉妬して自己嫌悪に陥って、
焦って思わず太一をぎゅっと抱き締めちゃったりして、
自分をうまくコントロールできずに謝る航平に、
太一は ”やめなくたっていいだろ…” と一言。
そしてベッドに飛び乗り、
”っしゃー!かかってこいオラァ!!” と、航平をお誘い。
なんとも色気ゼロのお誘いです(^^; (格闘技ですかい?笑)
お互いやり方をちゃんと知らないし、
無理するのはやめようよってことで、
この1巻では未遂に終わっておりますが、
たぶん…おそらく…これは…絶対に…太一が受けです!(≧▽≦)
イヤッホーイ!(エロは要らないのだ!と前回言ったばかりなのに…)
まだ1巻ですんで、
これから2人を取り巻く環境が
どんどん変化していくだろうと思われますが、
こりゃもう~2巻3巻が楽しみです(^^)