しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『愛し』(作者:くれの又秋)

     

大学生の翔真(しょうま)がある晩に介抱したのは、
中学の同級生・芦田(あしだ)だった。彼が男もいけることは知っていたが、
警戒心なく一晩泊まらせた翔真は、真夜中に芦田が自分のモノをしゃぶる
感覚で目を覚ましてパニック状態!しかも、彼氏にフラれて住むところが
ないという芦田に押し切られ、そのまま同居生活がスタート…。
最初の夜以降も、からかうように距離を詰めてくる芦田に、経験値ほぼ
ゼロの翔真は振り回されるばかりでーー?

 

【BL史上最高のリバ】

帯の謳い文句にホレる。これありがちです。

 

そして初めて聞いた「リバ」とは?なんぞ?

グーグル先生~!検索♪検索♪

リバーシブルの略で、

”BLにおいて攻めと受けが交代することを「リバ」と言う” とのこと。

ほほぉ、野球でいうなら ”攻守交替” ってやつですね。

ほほほぉ、なんか気になる感じやん♪(^^)

 

リバが苦手な人もいるかも…とのことでしたが、

読んだことがないよってに…得手不得手がわからぬよってに、

とりあえず、謳い文句にホレて読んでみました。

結果、普通に読めました。

なんなら胸キュンしたぐらいめちゃくちゃ良いお話でした(^^)

 

身も心もピュアピュアな純粋ボーイ翔真にキュンとします。

翔真は、男も女もイケるプレイボーイ芦田に惹かれます。

恋愛経験値もセッ〇ス経験値も雲泥の差の芦田に、

一回しゃぶられただけの俺が、

一回挿れただけの俺が好かれるわけない。

芦田が振り向くわけない。だけど、俺は芦田が好き。

”じゃあ付き合う?” という芦田の問いかけに、

”俺しか好きじゃないから意味ないだろ” という翔真。

”可能性、あるかな…?” と聞く翔真に、

”わかんない” と曖昧な返事の芦田。

その後の切なそうな泣きそうな表情で、

”ん…頑張るわ” と言う翔真にこっちが泣きそうになります(T^T)

 

芦田は芦田でちゃんと翔真のことを考えていて、

あんな優しくて良いヤツの側にこんな俺がいても、

なんのプラスにもならんと思ってて、翔真の将来は、

可愛い女の子と結婚して子供ができて、

家族思いのめちゃくちゃいいパパになる予定なんだからと。

 

つまりは芦田も翔真のことを好きになってました。

ただ翔真と付き合って、

今までの人みたくすぐ別れがきてしまったらと思うと恐くて悲しくて…。

もっとず~っと翔真の側にいたいから。

そして、そう想ってくれてた芦田に翔真は満面の笑みで応えます♪

 

「リバ」は1回だけ。

最初の翔真と芦田のH。

寝転ぶ翔真の上に芦田が乗っかって腰を落とす初Hから、

目を合わせてくれなくなった芦田をチラ見する翔真に、

そんなに気になるなら、今度は翔真が下でシてみようよと、

芦田が翔真に挿れた2回目H。

もっと激しい攻守交替が繰り広げられるのかなと思っていましたが、

その後は、ずっと翔真が受けで芦田が攻めでした。

 

全然苦手じゃなかった。嫌な感じもしなかったし。

ストーリーの中の自然な流れだったから

スッと馴染んだのかもしれませんね(^^)

とても良い作品でした!

以前読んだ、くれの又秋先生『獣欲に恋して』に引き続き、

今作もかなり胸キュンの作品でした(^^)