出口晴海(でぐちはるみ)が好きになったのは、小野田良(おのだりょう)。
三歳年下のストレート。気がつくと、好きになっていた。
友達でいい。そう思っていたのに、どんどん好きになっていった。
素直になれなくて、不安になって、ささいなことに幸せを感じて、
言えない言葉がたくさんたまっていって…。
誰かを好きになる切なさと幸せがここに。
『どうしても触れたくない』のスピンオフ作品。
一緒にいるだけで楽しくて、軽く微笑みかけてくれるだけでうれしくて、
ちょっと触れただけで顔が赤くなって、傍にいるだけで幸せな気持ちになる。
まるで少女漫画みたく、恋する乙女のような出口さんがかわいい。
友達の関係でいいと思っていた出口さん。
彼女と手を繋いでデートする小野田を見た時、
あの繋いだ手が羨ましい……と思っている自分に気づきます。
もっと小野田に近づきたい、もっと傍にいたいと思い始めます。
そんな出口さんの想いにまったく気づいていない、超・鈍感な小野田は、
平気で出口さんの心を搔きむしり、小さな傷をつけまくります。
(いい加減わかるだろ!気づけよ!と、後々、出口さんに叱られます)
乙女でガラスのハートを持つ出口さん。
小野田に告白しようにも、電話するだけで手がブルブル震えるし、
小野田家の前で何時間も告白の予行演習する始末。
しかも、意を決した告白も、
”前向きに検討します…!” という小野田の、まさかの一旦持ち帰ります状態。。。
2人、つかず離れずの宙ぶらりん関係が続くこと数週間。
ガラスのハートが粉々に砕け散る前に、この関係を終わりにしたいと告げる出口さん。
無理して好きになる必要はないと小野田に言います。
別れを切り出されて初めて、小野田は自分の気持ちに気づきます。
出口さんのことちゃんと好きになっていたけど、
大事にできるかどうかわからなくて不安だったこと。
いつも傍で笑っていて欲しいと思ってることを伝えます。
出口さんの三年間の片想いが実って、ようやくお付き合いを始めた2人ですが、
小野田の悩みは深まる一方です。そう、セックスどうする?です。
三歳年上で、心は乙女だけどめちゃくちゃかっこいい出口さんですから、
おそらく自分はネコ……挿入られる側であるだろう。。。
”でも大丈夫!資料を読んで勉強しましたから、どこからでもかかってきて下さい!”
覚悟を決め、ベッドに横になる小野田に、静かにキレる出口さん。
”俺が抱いて欲しいって言わなきゃわからんか!” と。
小野田の天然が出てて良いシーンでした(^^)
その後の、”どんなに俺がやらしいことしても絶対にひくなよ” と言う出口さんが、
めっちゃエロくて最高でした。
『どうしても触れたくない』は切なさで胸いっぱいになりましたが、
『それでも、やさしい恋をする』は切なさもありつつ、
小野田さんの超鈍感のド天然が入っていることもあり、
微笑ましい気持ちになりました(^^)
やっぱりストーリー良いです、ヨネダ作品!