しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『となりの男』(作者:hagi)

 

一人でいるほうが楽だ。誰かに否定されることもない。
ゲイであることを隠している須藤(すどう)は、最近、となりに引っ越して
きた男・ユキが女と修羅場になっている場面を目撃する。せっかく見ない
ふりをしたのに、飄々とした態度のユキに流されて、彼を家にあげること
になり…、一線を越えてしまう。”欲求不満解消の相手”として関係が始まり
それ以上になることはないと思っていたが…。

 

隣人と恋仲になると、

近くて便利だけど近すぎて大変ってことないのかしら?

一人になりたい時とかあるじゃないですか。

誘われたけどちょっと嘘付いて家に居てもすぐわかっちゃうし、

ケンカした時とか気まずすぎるし、

万が一別れた時なんか、絶対どっちか引っ越さないといけないし。

そんなこと考えながら読んじゃいました(^^;

 

今作は、ありがちっちゃありがちなお話。

まさに「となりの男」と関係持っちゃうやつです。

すごく胸キュンを感じたのは、

須藤さんがめちゃくちゃピュアでバカ正直といいますか、

自分の気持ちに嘘つけてないところが良かったなと。

須藤さんはずーっとゲイを隠して生きてきました。

学生時代に好きな人もいたけど告白なんてできるはずもなく。

周囲の目を誤魔化すために女の子と付き合ったりもしましたが、

どうしても勃たなくてできなかった…。

自分はやっぱり受け側だと再認識する結果となりました。

リーマンとなった現在は達観の境地。

一人でいることが最善である。

傷つくことも傷つけることもない。

幸いなことに性欲も強くないとくれば、

一人でいることに何の苦があろうか。

これからもずっとこのままで良いと思っていたのに、

隣に越してきたイケメンチャラ男のユキとセッ〇スしてしまった!

目覚めて0.5秒で真っ裸のユキを玄関外に放り投げた須藤さんは、

昨夜の出来事を反芻します。

”ハッ!俺は昨日コイツとヤった!!” (^^;

 

須藤さん、酔ってたんですね~昨夜。

ビール片手にやって来たとなりの男ユキを家に入れちゃった。

飲みながら、

細くて長いユキの指先や逞しい身体をチラ見しつつ、

こいつセッ〇ス上手いんだろうな~なんて想像していました。

そんな須藤さんの瞳の奥の秘め事をちゃんと見抜いてしまう

遊び人のユキ。”須藤さん、ゲイでしょ” と。

”俺に言い寄ってくる女の子と同じ目をしてる” って。

えっ!?そんな欲しがりさんの目してた!?と、

みっともなさそうに顔を赤くする須藤さんにすこぶる胸キュン!

そして、チャラ男だと思ってたユキも、

初めてであろう須藤さんにすごく丁寧で優しくて、

気遣い溢れるセッ〇スをするんです。(いいヤツじゃん♪です)

 

人肌のぬくもりと触れ合うことの気持ち良さを初めて知った

須藤さんの戸惑いが始まります。

欲求不満の解消相手としてユキとセフレ関係を結んだものの、

見かけによらないユキの優しさを感じるたびに、

胸の奥がジンジンと痛みます。

あいつに彼女ができたら終わる関係なんだから、

好きになっちゃいけない……。

しかしユキに抱かれたいと思ってしまうこの心。

”まるで自分がセッ〇スを覚えたてのサルみたいだ”

この須藤さんのセリフがすごく印象深いです。

好きになったら毎日会いたいと思うし、抱かれたいと思う。

そういう須藤さんの素直な気持ちが現れた表現だなと思って(^^)

一度触れたら ”もっともっと…(一緒にいたい)” って思いますから。

 

須藤さん本人も言ってましたけど、

”自分は意外と快感に弱い…” と。

その通りで、快感を伴う須藤さんがめちゃくちゃエロいです。

Hの時、甘える感じでしがみつくし、

そこに酒が入ってると妙な色気もプラスされてエロい。

描き下ろしにそんなエロい須藤さん詰まってます。

 

お話は、無事両想いのハピエンです(^^)

もう一声、

濃いエロがあればさらに良しだったなぁ~と思いました。

 

 

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