これまで守り通してきた一線を、ついに越えてしまった矢代と百目鬼。
百目鬼は矢代がかけがえのない存在であることを、
矢代は百目鬼への感情の正体と、自らをかたちづくる矛盾の正体に直面する。
大切だから、離れない。大切だから、手離す。
平田との抗争が切迫する中、百目鬼を捨て、
ひとりでけりをつけようとする矢代だったが…。
命をかけた抗争の行方は?矢代と百目鬼の関係は?怒涛の新展開!!
好きな人には振り向いて欲しいって思う。
こっち見て欲しいって思うし、
その人の一番になりたい、特別な存在になりたいって思う。
その想いが人一倍強かったんだろうね、平田は。
強すぎて変な方向にひん曲がっちゃった。
平田は、三角さんに愛されたかったんだ、きっと。
(矢代さんとは別の意味での愛され方で^^;)
三角さんの隣にいたかったんだ。
別に右腕としてとか、腹心の部下として側に置いて欲しかったとかじゃなく、
ただ、自分に目を向けて欲しかった、親が子どもに接するように。
そう思うと、平田に同情がよぎらんでもない…。
平田は矢代や竜崎を陥れる策略が失敗に終わったこと、
その企みが組の上層部にまで知れ渡ったこと、
そして、すでに自分が詰んでいることを自覚します。
その上で、矢代さんを半殺しの目にあわせます
「最後の悪あがき」なんていうかわいいもんじゃなくて、
自分が与えられるはずであった三角さんからの寵愛を一身に受ける矢代さんを、
どうしてもこの手で握りつぶしたい。
何の苦労もせずに愛される矢代さんがどうしようもなく憎い。
嫉妬に飲まれた男の狂気=平田。(この時点でわたしの平田への同情心は吹っ飛んだ…)
平田の最期に ”よしっ!” と拳握りしめた読者はわたしだけではないはず!
なぜなら、三角の親父さんが最高にかっこよく決めてくれたから!
内に秘める溶岩みたいな怒りがたまらないゾクゾク感を与えてくれました。
捕まった平田が三角さんに言います。
”俺が憎いはずだ…” と、”その手で俺を殺したいはずだろ!” と、”俺を見ろっ!” と。
叫ぶ平田に一瞥もくれずに三角さんは、
”俺の知らねぇところで勝手に死ね”
カーッコーイーイーーー!!!!!!!
親父!一生ついていきます!(笑)
この第6巻、なんとエロがないんです!?
エロがないのに、なんだこの満足感は?(エロ好きのわたしとしたことが…-"-)
矢代さんと百目鬼の関係は引き続き気になりまくるところでありますが、
どうも離れに離れてゆく感じです…。(エロも遠のきますな~…T_T)
平田に半殺しにされて、
助けに向かった百目鬼共々、またもや傷だらけになった矢代さん。
頭を打って百目鬼のことは憶えていないとのたまいけり。。。で、to be continued…。