しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『僕の秘密と君の嘘』(作者:縁々)

 

男に抱かれないと眠れないサラリーマンの結城(ゆうき)は本番アリの
出張ホストに登録している。ある晩食事デートの依頼があり待ち合わせ
場所に行くと、そこには片思いの相手の同僚・伊丹(いたみ)が…。
デートだけのはずが「今夜は俺が買う」と荒々しく抱かれてしまう。
好きな男とは絶対にしないと決めていたのに、気持ちよすぎて初めて
ナカでイってしまう結城。そして後日、伊丹からオールナイト希望の
リピート依頼が届き…?

 

「僕の秘密」が ”幼少期、義父に犯されていた” という

なんともヘビーな秘密で、それによって現在は

”セックスしないと眠れない” というトラウマを抱え、

出張ホストをして毎夜お客に抱かれながら眠りに落ち、

日中はサラリーマンを頑張る結城さんが主人公です。

この出だし書いただけで辛い…(^^;

 

「君の嘘」は、

結城さんの会社の同僚・伊丹さんがついた嘘。

伊丹さんノンケですが実は結城さんのことが好きで、

ゲイをカミングアウトして、

自分に正直に生きる結城さんに惚れていました。

男性相手の恋愛をしたことがない伊丹さんは

色々な術を学ぶため出張ホストに登録します。

そして、待ち合わせ場所にやって来たのが、

お察しの通り、結城さんでした(^^)

で、咄嗟に ”好きな男性がいるんだ” と嘘をついた。

 

伊丹さんの好きな男性がまさか自分だとは思ってない結城さんは、

心の中で ”あぁ…失恋か…” と涙を流します。

お察しの通り、結城さんも実は伊丹さんが好き。

なんじゃい、両片想いじゃねぇかと(^^)

しかし、

お互いに「僕の秘密」と「君の嘘」を抱えているもんだから、

ちょっと拗れちゃうんですよね(^^;

 

しかし、拗れながらもしっかりHは致す2人ですよ。

男性は初めてなのに、

なぜか気持ち良くするポイントを心得ている伊丹さんのHテク。

”さっさと終われ、早く出せ” と、

眠るためだけにしていたセッ〇スなのに、

伊丹さんとのHで初めて中イキをして気持ち良さを体感した結城さん。

身体を重ねれば重ねるほどお互いへの気持ちが募る2人。

 

もう伊丹さん以外の男とセッ〇スができなくなった結城さんは、

出張ホストを辞めますが、セッ〇スしないから眠れない…。

で、悶々としているところへ、

伊丹さんの ”俺の好きな人はお前だ!” の一言。

すでに結城さんの秘密も薄々気づいていて、さらに、

”セッ〇スはお互いの好きを確認するための行為だろ” と

ダメ押しの一言。

もう結城さん ”伊丹好きー♪” ってなっちゃって、

そのまま2人会議室になだれ込んで喘ぎ声満載Hです(^^)

会社の人がいたって構うもんか!です。

めでたしめでたしのハピエンで良かったです。

 

表題作のほかに『鬼の手ほどき』という作品も収録されています。

鬼の長の跡取り息子・枇杷(びわ)と、彼のお世話係である石榴(ざくろ)。

想い合うものの決して結ばれない2人は駆け落ちを決行。

鬼の里から離れて街に住み始めた2人ですが、

徐々に枇杷が弱っていきます。

里を離れ過ぎると鬼の力が弱まり最悪死に至ると、

鬼の里と人の街を行き来する医者が言います。

枇杷に跡継ぎの子が出来れば里に戻れると聞いた石榴は、

”俺が枇杷の子を産めば良いのだ!” と思い、

医者から「男でも子を孕む」という超~あやしい薬をもらいます。

副作用は「子を産むと死ぬ」。

絶対あかんヤツですが、石榴は躊躇なくその薬を飲み、

回復した枇杷と子作りセッ〇ス。

で、シちゃった後にその副作用のことを聞いた枇杷が激おこ。

”石榴死ぬなんて、そんなん俺聞いてないよ!” です。

でも大丈夫。医療が進歩した現代において、

「子を産むと死ぬ」という副作用は過去の話。

帝王切開しても死ぬことはありませんよと。

ああ~よかった♪と、こちらもめでたしめでたし。

ハピエンでよかったんですが、一つだけ言いたいことが。

枇杷の額から生えてる鬼の一本角がですね、

わたしにはどうしても、

おでこからチ〇チ〇生えてるようしか見えんのですよ。

枇杷が出てくる度に ”わぁ~おち〇ち〇生えとるな~” って(笑)

 

そんなことも含めまして、めでたしめでたしの2作品でした。