しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『4月の東京は…上』(作者:ハル)

4月の東京は  4月の東京は  4月の東京は

新入社員としてアメリカから東京に戻ってきた和真(かずま)は、会社
で中学時代のクラスメイトで、今はトップデザイナーとして活躍して
いる蓮(れん)と再会する。中学3年の夏の突然の別れ以来、10年ぶり
の再会だった。親友で初恋の人で、初めての相手、それが蓮だった。
相変わらず綺麗で、強くて、和真は蓮と一緒にいるだけで幸せになれ
た。けれど、蓮は不自然なほど中学時代の話題を避け、仲の良かった
元クラスメイトとして振る舞った。それは蓮がゲイであることに負い
目を持っており、和真に拒絶されることを何より恐れていたからだ。
でも、ある夜、ふたりは再び関係を持ってしまい!?

 

わたくしの大っっっっっ好物な、つり目三白眼!

代表するのはもちろんこの方、四代目大和辰之!

永遠に大好きな三白眼の持ち主です(#^^#)

後にも先にも、

たぶんこの方を超える三白眼受け(超~色気あり!)は

出てこないと思います。私の中では永久のNO.1!

 

 

と、前置きをした上で、

本日、別次元のつり目と出会ってしまいました。

なんと、つり目四白眼!

え~、好きです!大好きです!

三と四で別次元ということで(^^;、

大和辰之以来の、いい~つり目に今回出会ってしまいました。

 

とても強力な目力を持つキャラを描かれるハル先生。

『4月の東京は…』の主人公・石原蓮と滝沢和真2人の、

綺麗な瞳の四白眼に、見事に心…射抜かれました!

現在、絶賛ドラマ放送中ですね。

ちょうど良いタイミングでの感想回となりました(^^)/

 

いや~おもしろかったです、本当に。

さっそく語彙力崩壊してますけども…(^^;

上下巻だからこそ味わえるストーリーの深さ、

蓮や和真の心情の移り変わり・周囲との摩擦・

葛藤・苦しみ・悲しみ・成長・喜びetc…。

諸々全部がすごく骨太で重厚で、

「読み応えがある」って、

こういう本のことを言うんだな~と変に納得して、

さすがストーリー派の大洋図書さん、

良い本出しますな~と勝手に感心いたしました(^^)

 

端的に言えば「初恋が実るお話」なんですが、

実るまでの過程がね、ほんとに大変というか、

”うまくいかんなぁ…(T^T)” っていうのの連続で。

好きって言えばいいじゃんよと、

読んでるこちらからしたらそう思うんですけど、

当人同士はなかなかそんなにスッとはいかんのです。

 

いわゆる両片想いの蓮と和真。

出会ったのは中学2年の頃。

転校してきた和真を見る蓮の眼は、

大きく大きく見開かれていました。

もうその瞳の奥は ”好き” で溢れていました。

和真も蓮のことを ”なんて綺麗な子なんだ” と思って、

あっという間に視界のすべてが蓮でいっぱいになりました。

 

そのままいけばよかったんだけど、

蓮の「ゲイ」と、和真の「ノンケ」という見えない壁が、

2人を大きく大きく引き離してしまいました。

その距離、アメリカ&フランス&音信不通10年。

 

中学3年の夏休みから離れ離れになって音信不通の10年間、

和真はアメリカに、蓮はフランスに。

お互いが今どこでどうしているのか、

まったく知ることができなかったけれど、

2人は日本で出会えることを夢見て?いや、

日本に帰れば必ず再会できると確信して、

アメリカからフランスからお互いを求めて、

今、ようやく日本に戻って来ました。

 

そして現在、

2人は偶然?必然?(^^;同じ会社で働くことに。

アメリカ帰りの新人社員・和真と、

トップデザイナーとしてリーダーシップを発揮する蓮。

配属された部署は違えど、10年の時を経て2人は再会しました。

 

再び出会えた喜びに沸く和真と妙に素っ気ない蓮。

一分一秒だって蓮の側にいたいと思う和真と、

2人きりを避ける蓮。この温度差、如何に?

和真の腕の中に飛び込めない理由が蓮にはありました。

和真に触れてはいけない理由。

 

あの中3の夏休み、

知らないおじさんとラブホに入ろうとしていた蓮を引き留め、

”そんな人とするなら俺とセッ〇スしよう!” と言った和真。

お互いに初めてのセッ〇スでした。

ノンケの和真にこんなことをさせてしまった罪悪感とともに、

大好きな和真と繋がれたことに喜びと、

この上ない気持ち良さを感じる蓮。

 

一方の和真も、大好きな蓮の、

白くてしなやかで柔らかな身体を抱きしめている嬉しさとともに、

こんなに綺麗な蓮が、

いつもキラキラと太陽にように輝いている蓮が、

今、いちばん彼に不似合いな場所で、

陰気な場末の汚いラブホで、初めてのセッ〇スをしていることに、

どうしようもない切なさを感じ、涙していました。

 

2人がセッ〇スをした意味、

大人だったら理解のしようがあったかもしれないけれど、

中学3年生だった2人には、ただ抱き合いながら涙するしか

気持ちの持っていきようがなかったのかもしれない。

そんなことを思って、どうにも切なかったです…(T^T)

 

そしてその直後、和真は意識を失い病院に救急搬送。

40℃の高熱を出し、

急性肺炎と診断され生死の境を彷徨います。

親族らが病院に駆けつけ、

一体何があったのか?を蓮に問い詰めます。

 

すべてを打ち明けてしまえば、

とんでもないことになるのはわかっていたけれど、

和真を救うため、和真に生きてもらうため、

大切な和真を守るため、蓮は告げました。

 

”和真に無理矢理セッ〇スさせました” と。

 

俺がラブホに連れて行き、

泣いて嫌がる和真に無理矢理セッ〇スさせましたと告白した蓮に、

和真の母親から平手打ちが飛びます。

 

1か月間の外出禁止のあと、

海外留学という名目で、

言葉も分からないフランスに1人放り出された蓮。

家族からの勘当。

名字も早乙女姓から石原姓へと変わり、

たった1人「石原蓮」として生きることになりました。

同じころ、

一命を取り留めた和真も母親と共にアメリカへ渡ることになり、

2人はそのまま、10年間の音信不通に。。。

 

自分が意識不明の重体であった間に起こった出来事を

知る由もない和真は、蓮と再会した現在、

よそよそしい蓮の態度に浮かない日々を過ごしています。

もっと蓮と一緒にいたいのに、

もっと蓮の近くにいたいのに、なぜか遠ざけられている。

 

そんな中、会社の飲み会で悪酔いした蓮を介抱するため、

蓮の家に入った和真は、酔っぱらった蓮に迫られます。

”お前の…欲しい” と。

 

一旦、正気に戻って ”H撤回!” と言う蓮ですが、

和真はもう止まることができませんでした。

”ベッドに行こう” と蓮を抱きしめキスをして、

そのままセッ〇スへと流れ込む2人。

 

10年の間、触れたくても触れられなかった蓮と和真。

今ようやく一番近い距離でお互いの鼓動を感じています。

抱き合いながらも止めどなく溢れるこの涙は、

喜びなのか嬉しさなのか悲しみなのか苦しみなのか、

はたまた後悔なのか…。

 

ただはっきりとわかるのは、

最初に出会ったあの日から変わらず、

蓮のすべては和真であって、

和真のすべては蓮であること。

ずっとずっと会いたくて求め続けていたこと。

 

下巻は、ついにセッ〇スをした2人のその後。

”セフレとしてのセッ〇スだから” と言う、

蓮の苦し紛れの言い逃れを素直に聞き入れ了承する和真。

セフレとして毎日セッ〇スをする2人の心情の変化と、

家族との対峙、あの夏の日、蓮が1人で背負った秘密。

 

2人の愛と幸せな未来を信じて読むべし!

 

 

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ <p>BL漫画感想へ
ブログ村、ポチッとよろしくお願いします(^^)