しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『エゴイスト』(作者:高山真)

    


14歳で母を亡くした浩輔は、同性愛者である本当の自分の姿を押し殺し
ながら過ごした思春期を経て、しがらみのない東京で開放感に満ちた
日々を送っていた。30代半ばにさしかかったある日、癌に冒された母と
寄り添って暮らすパーソナルトレーナー、龍太と出会う。彼らとの満た
された日々に、失われた実母への想いを重ねる浩輔。しかし、そこには
残酷は運命が待っていた…。

 

予告編での鈴木亮平さんと宮沢氷魚さんの、

美しく官能的なキスシーンに目が釘付けになりました。

”おっふ!これは観てみたい” と思った映画『エゴイスト』。

なんとも不純な動機ですが、

もう一つ、

鈴木亮平さんが演じるゲイを見てみたいというのもあって。

カメレオン俳優と言われる鈴木亮平さん。

『俺物語』で猪突猛進な正義の男・猛男役を

屈強且つコミカルに演じられたと思いきや、

孤狼の血』では震え上がるくらい恐ろしいヤクザの組長を

演じておられました。

そんな振り幅大きい俳優さんがゲイを!?

予告ではとっても柔らくて優しそうな鈴木亮平さんがいました(^^)

 

高山真先生の自伝的小説を映画化したということで、

小説『エゴイスト』を読んでみました。

感想を言うと

大いなるネタバレになってしまうので述べませんが、(^^;

高山真さんを取材したインタビュー記事の中で、

”欲望に忠実であっていいのよ” ということをおっしゃっていて、

”自分が主人公の人生を傲慢に生きていいのよ” と。

この記事を読んだ時に、

性的マイノリティを公言している方のほうが、

ノーマルな人よりも日々を素直に生きているなぁと思ったんです。

普通に生きるわたしの方が、日々、自分を嘘で塗り固めて、

良い人であろう好かれる人であろうと、

体裁を取り繕って生きてるなと。

まぁ100%欲望に忠実に生きちゃったら、

とんでもないモンスターになっちゃうんですけども(^^;、

自分をいかに偽らないで生きていくかってことだな~と思ったわけです。

 

片や、この作品の主人公・浩輔は、

自分が性的マイノリティであることを親や周囲に公言していない。

作中で柄本明さん演じる父親や、

宮沢氷魚さん演じる龍太の母親に聞かれるんです。

”結婚は?彼女は?” と。

苦笑いを浮かべながら ”いないですねぇ~” と浩輔は答えます。

このシーンが演じていて辛かったと、

鈴木亮平さんがインタビューでおっしゃっていました。

なぜなら、生まれてからずーーっと嘘を付き続けていて、

愛する人を前にしながら、

その人の母親にも嘘を付かなければいけないことが苦しかったと。

自分を偽って生かざるを得ない人もたくさんたくさんいるんだなと

思ったわけであります。

 

こういう記事を読んだりすると、

ムクムクと観たい熱が沸き上がってきます。

自分の想像も及ばない世界で愛し合う2人を見たい!

 

ー愛は身勝手ー という殺し文句が刺さります。

 

 

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