舞台大道具の設営会社の新入り・龍(りゅう)は、小柄で愛想はないが
仕事は一流の先輩・伊織(いおり)に厳しくしごかれる日々を送っていた。
そんなある日、ステージの陰で震える伊織を見つける。いつも強気で
凛とした伊織のそんな様子に驚いた龍は、とっさに抱きしめてしまい…。
今年一発目の感想が、
波真田かもめ先生のかわいらしいDKモノでした。
続きましての波真田かもめ先生作品はガテン系BL!
”ごつい兄ちゃんたちのガツガツ系ですか?”
”荒っぽいのは苦手なんですが…”
ノンノンノン。ご心配召されるな。
表紙を見ればお分かりいただけると思いますが、
いかついガテン系の兄ちゃんは一切出てきません。
クリクリお目目でさらさらヘアの、
それはそれは可愛らしい久米川伊織さんと、
一見チャラそうな今時の若者っぽいが、
ひたむきに頑張る姿が逞しい谷龍矢くんこと ”龍”。
このめーっちゃかわいくて、
めーっちゃ細っこい2人が主人公(^^)
ごつくもございませんし、
ガツガツもしておりませんし、
荒っぽくもございません。
とっても読者に優しいガテン系。
エロもあっさり目で、こちらも読者に優しい設定。
2人はアーティストのコンサートツアーに帯同し、
舞台の設営をする大道具さんの仕事をしていて、
新人とその指導係として出会います。
新人は龍、もちろん黒髪の年下攻めです~♪
指導係は腰細っそ!の受け、伊織さんですね~(^^)
当て馬とか仲たがいとかトラブルなんかは一切なくて、
何の邪魔も入らない2人の世界が広がります。
まさに裏方バディで、
大道具の仕事を通して ”働く楽しみ” を見出し、
さらには人生を歩むバディも見出しちゃった♪みたいな。
いいなぁ~と思ったシーンは、
定番なんですけど ”バックハグ” です(^^)
伊織さんはトラウマ持ちで、
幼い頃、
大道具職人だった父親を作業中の事故で亡くしています。
今でもたまにその光景がフラッシュバックして、
震えが止まらなくなるということがあって、
その日も舞台袖で一人震えていたんです。
それを見かけた龍が伊織さんをぎゅっと後ろから
包み込むように抱きしめるんです。
きつく拳を握りしめて冷たくなった伊織さんの手と
大きくてあったかい龍の手が重なり、
強張っていた伊織さんがふわっと龍の懐に落ちる。
このシーンがBESTに最高でした。(わたしも包まれてぇ~!)