しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『猫背が伸びたら』(作者:大島かもめ)

 猫背が伸びたら

ハーフでイケメンなのにネガティブな性格の新井譲二(あらいじょうじ)が
新宿二丁目で知り合ったのは、明るく社交的で自分とは正反対な石渡悠
(いしわたりゆう)。スポーツクラブで再会した悠は、ゲイであることを
隠し女性に人気のインストラクターだった。急速に親しくなった譲二と
悠は身体の関係を結ぶ。そんなある日、譲二は自分以外の男女と親しげ
にする悠を見て不安になり…!?

 

大島かもめ先生の作品は、

大人の恋愛事情が描かれているものが多くて、

大人のズルさとか情けなさとか切なさとかカッコ悪さとか、

大人なのに、大人だからこそ、

スマートにいかないやるせなさみたいなものが溢れてる。

そういうとこにふふふと笑って、

かわいいなぁ~♪って、胸がキュンとする。

 

大人も若者も男も女も、恋に迷い迷わされる。

そんなシチュエーションを、

いつも絶品胸キュンストーリーに昇華してくれる大島かもめ先生、

とても大好きです♪

 

今作も恋に迷いまくるかわいい男2人が描かれていました(^^)

一人は恋多きゲイで、スポーツインストラクターの悠さんと、

一人は天然?イケメンリーマンの譲二さん。

なんと譲二さんは日仏のハーフでフランス名は ”マクシミリアン”!

オシャンティ~なのです♪

 

でも譲二さん、イケメンなのに残念なところが1つあり。

それは「猫背」

せっかくの高身長がもったいない!

 

幼い頃から言われまくった容姿に対する褒め言葉が、

譲二さんの「自信」ではなく、

”いやいや俺なんて…” という「卑下」となり、

いつしか譲二さんから笑顔を奪い、

本当の自分を見失わせてしまいました。

 

「言葉というのは不思議なもので、

 口に出すたび自分がその言葉にふさわしい人間になっていく」

 

”俺なんて…” という言葉を言い続けた譲二さんは、

背中に大きな影を落とす、暗~い人間になっていました。

そんな病み期に、

新宿二丁目のゲイバーに足繁く通う悠さんと出会いました。

明るく楽しく自由で自信に満ち溢れた、自分とはまるで正反対の人。

ゲイバーだと知らずに入った譲二さんに、

(いや正確には譲二さんのチ〇コに…^^;)

熱烈アタックを仕掛けようとした悠さんに面食らいますが、

自分に素直に正直に生きる悠さんがとても魅力的に見えました。

 

それから悠さんの働くスポーツジムに通うようになった譲二さん。

とてもアクティブに輝いている悠さんに対して、

憧れの想いから、

一緒にいて心地良いという想いに変わって、

そして羽目を外して酔っ払った日の夜、

悠さんとセッ〇スをしていました。

思わず思い出し勃ちをしちゃうほど、

とても自然な流れに包まれた気持ちの良いセッ〇スだったなと、

感慨深げに浸る譲二さんは、

悠さんをもっと知りたい、

もっと一緒にいたい、

独り占めしたいと、

自分の中でどんどん特別になっていく悠さんの存在を自覚します。

”俺は悠さんが好きなのか…?”

そう自問自答を繰り返す譲二さんなのです。

 

しかし恋多き男・悠さんの周りには常に色んな男がいて、

おそらく悠さんにとっては自分もその中の1人であって、

特別な存在になんてなれるはずもなくて、

”俺なんか…” という言葉がまたもや暗い影を落とすんですね~。

 

ところがどっこい、

最初から譲二さんを気に入っていた悠さんは、

なかなか煮え切らない譲二さんに寂しさを覚えてます。

もっとガッツリ来てくれていいのにって。

でも全然来てくれなくて、

逆に距離をとろうとしてくるもんだから、

そんな自信の無い男、願い下げだ!とばかり、

愛想をつかして三行半を突きつけました。

 

さて2人の恋の行方と譲二さんの猫背矯正やいかに!?

という物語です(^^)

 

譲二さんの ”俺なんか…” という自分を卑下する言葉。

わたしの中では毎年流行語大賞取ってるくらい、

おなじみの言葉となっております(^^;

自分が自分を好きでなきゃ、

誰が好きになってくれるんだっていう話でね。

「just the way you are」で、

ありのままの自分を受け入れて、

好きになってあげないといけないなと思うわけであります。

でも、

それができたりできなかったりの今日この頃なんですよね~(^^;

 

人生、七転び八起き。

明日もまたBL読んで生きてくぞーー!

 

 

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