しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『お金ならあります』(作者:桜庭ちどり)

     

30歳の誕生日、デリヘルボーイに恋しました。
お金で童貞を卒業しようと、30歳の誕生日当日にデリヘルを利用した、
貯金額だけが取り柄の堅物リーマン・廣瀬慎一郎(ひろせしんいちろう)。
あらわれたのは、礼儀正しくていい匂いがする美少年「よだか」。
プロだとわかっていても、優しくて魅力的な彼に恋してしまう慎一郎だが、
よだかには後ろ暗い事情があって…。

 

ドキュメンタリーなんかで、

騙されて闇金で多額の借金こさえて…なんてやってたりするけど、

わたくしもこれまで生きてきまして、、

一度や二度、判断力が無くなった時がありました。

気持ちに余裕がなくなって、

広い視野で周りを見れなくなっちゃって、

目の前に見える物に飛びついちゃう。

オレオレ詐欺なんかも、

なんでそんなのに引っかかるの?と思うんだけど、

その時の自分の心理状態がどんなのかで、

冷静な判断が瞬時にできるかどうかあやしい…。

自分は絶対騙されないなんて確証は持てないのであります。

よって、

「即決はしない!」

「欲しいと思ったものは2,3日~1週間寝かせる!」

十数年前に、

大好きなアーティストのライブグッズを変なサイトで購入して、

数万円ぼったくられたわたくしのポリシーでございます(^^;

「お金、振込。ダメ。ゼッタイ。

 

ということで、(^^;

今作のあらすじとタイトルを見た時に、

これ絶対あかんパターンのやつでしょと思いました。

優しくしてくれて、あなただけよって言ってくれて、

いつか2人で静かに暮らそうねなんて約束して。

ある朝目覚めたら、貯めてた貯金根こそぎ持ってかれてて、

おい!コラ!俺の女たらしこみやがって!とヤクザが乗り込んでくる。

ドラマとか映画でよくありがちな、

デリヘル嬢に入れ込んで身を滅ぼす、

経理一筋・真面目にコツコツ働いてきたメガネ童貞男子が馬鹿を見るパターン。

 

リアルだったら本当に馬鹿を見て終わりなんだと思うんですが、

良かった、これはファンタジーでした(^^)

 

真面目童貞男子・慎一郎くんは30歳の誕生日に、

デリヘルボーイを買います。

友人なし恋人なし。あるのは貯金だけ。

せめて魔法使いになる前に童貞を捨てたいと。

そしてやってきた「よだか」くんは、

それはそれは礼儀正しく清潔感溢れる素直な良い子でした。

一目惚れ…。

あっという間に恋に落ちてしまいました。

毎週毎週よだかくんを指名しては、湯水のようにお金を使う慎一郎くん。

そして、よだかくんの背後に控える黒いスーツを着た男。

 

あかん!これはあかんよー!って思いましたが、

良かった、これはファンタジーでした。

よだかくんは正真正銘の良い青年で、

慎一郎くんとよだかくんは正真正銘の両想いで、

黒いスーツの男はこれといって悪さをするでもない人で。

2人で働いて、もっと良い所に引っ越して一緒に暮らそう♪

なんていう、なんとも微笑ましいハッピーエンドでした(^^)

 

デリヘル初心者の慎一郎くんの真面目ぶりに胸キュンしつつ、

童貞慎一郎くんのパオ~ンな象さんチ〇コにドキドキしつつでした♪