しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『獣欲に恋して』(作者:くれの又秋)

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強面無口で喧嘩上等の高校生・浅野十蔵(あさのじゅうぞう)が恋をした。
お相手は、同高三年生のちょっぴり天然な先輩・橘兼久(たちばなかねひさ)。
恋する十蔵は、弓道部の兼久の元に足繫く通っては、
凛々しい袴姿をオカズに淡々とエロ妄想に励んでいた。
そんな矢先、急に兼久に避けられるようになって…?

 

くれの又秋先生、初読み作品です。

買って1回読んだきり、あんまりだな~と思って、その後読んでいませんでした。

感想書くにあたって再び読み返したところ…。

ええやん……めっちゃええやんっ!ってなりました。(^^;

なんかかわいいし、なんかキュンキュンするし、なんか良かったです!

 

強面で無愛想で一切笑わない浅野十蔵。

ケンカの最中、背後から襲われそうになった十蔵を助けてくれた先輩・兼久に、

”どキュン!!!” と一目惚れ。それから、十蔵は兼久のストーキングを開始!

いついかなる時も、兼久を組み敷いて押し倒し、めちゃくちゃに犯して泣かせて…と、

えろい妄想を膨らませる十蔵。

一方の兼久は、懐いてくる十蔵が優しい笑みを向けてくることにドキドキして、

変に緊張してしまっている自分に戸惑う。

困惑する兼久だけど、無愛想ながらも真っ直ぐに気持ちを伝えてくる十蔵に、

やはり惚れているんだと納得する。

十蔵のえろい妄想以上に、Hの時、意外と兼久がマウントポジションだったから、

積極的で良いねぇ~と思いました(^^)

 

この表題作のほかに、「ひしかくし」という作品も収録されています。

わたしはこちらの方がお気に入り!

「ひしかくし」=「秘し隠し」という漢字で、秘密にしてひた隠すという意味。

これを知ってから読むと、ものすっごく胸がぎゅーーん!とします。

 

小学校からの付き合いのミネと恭一。

ミネは恭一のことが好きなんだけど、

その気持ちはず~っとずっとひた隠しにしています。

それを表わすかのように、

ミネは前髪を切らずに伸ばしています。前、見えてる?と聞かれるくらい。

ある日、酔ったミネを介抱していた恭一が、ふいにミネにキスをします。

彼女と間違えたという恭一ですが、ミネの心臓はズキンズキン。

ひた隠しにしている気持ちがこぼれ落ちそうになります。

これ以上は一緒にいられないと思い、恭一を避けるミネ。

だけど、恭一はそんなミネの想いを昔から全部お見通しだったんです。

ジュースを回し飲みしただけで、すぐ顔が赤くなるとこ。

好きなものを目で追うクセがあるとこ。

隠した前髪の下から、いつも熱い視線を送っていたこと。

全部、恭一に見抜かれていたミネは、キモくてごめん……と謝ります(T^T)

震えるミネに歩み寄る恭一は、バッサリとミネの前髪を切り落とします。

”ちゃんと目を見て、おまえの本心を聞きたい” と。

素直に気持ちを伝えるミネを愛おしそうに見つめる恭一。(よかったよぉ~T^T)

その後のラブホHがすんごい良かった。

 

やっぱり読み返すって大事ですね。

1回ではわからない良き所を気づかせてくれます。