しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『理解できない彼との事』(作者:碗島子)

 理解できない彼との事  理解できない彼との事

ダボついた服にゴテッとしたアクセサリーを身にまとい、
出社してきた中途採用の新人社員佐藤駒ヶ丈(さとうこまがだけ)。
彼の指導を担当することになった葛本司郎(くずもとしろう)。
備品はパクる、敬語は使えない、机に足を乗せるetc…
非常識の塊で新人指導というよりこれは躾!?
そんなふざけた奴なのに意外と従順だったり、人種が違いすぎて
理解不能。と思っていたら凶悪な顔で告白された!
しかも変態プレイを強要!?され前途多難!!

 

ここ最近の碗島子先生率高し。

この時ハマって作家買いした賜物です(^^)

 

今作も、良い碗島子節出てます。

これはもう完全に笑かしに来てるとしかいいようがない(^^;

どうやってこんなおもしろいストーリーを考えつくのか。

素晴らしいエンターテイメント性です。

 

すでに出だしからぶっ飛んでます。

中途採用で入社してきた後輩・佐藤駒ヶ丈

駒ヶ丈って、もうここで笑うんだがww

通称:コマなの(笑)

そして入社初日の服装がコレ ↓

 

  理解できない彼との事

チャラいチャラい(笑)

 

コイツとは人種が違う…完全に相容れない…。

そう悟った先輩の葛本司郎。通称:クズ(←あかんでしょコレww)

関わりたくないのにコマの教育係になりました。

 

ほんととんでもない後輩です。

ガムくっちゃくっちゃしながら話聞くし、

机に足のせながら仕事するし、

早弁するし備品パクるし、

挨拶は ”うっス” と ”うィ~~” だし、

まったくもってどーにもならんコマ(笑)

 

しかし、

態度は悪いがクズ先輩の言う事は素直に聞く。

距離が近くて馴れ馴れしいけど、

変な輩から守ってくれたり優しくてけっこうイイ奴。

ちょっと見直そうかな~と思った矢先、

いきなり自分のチ〇コをクズ先輩にしゃぶらせるコマ!

”好きなんスよ、先輩” つって(^^;

 

いや、まてまてまて~ィ!

好きな人にいきなりチ〇コしゃぶらせるか?

精液まみれでぐちょぐちょになった自分のパンツを

クズ先輩に無理やり履かせて、

”先輩、マジ淫乱スね” ってなります?

コマの行動がぶっ飛んでてマジ卍です。(←死語か…^^;)

 

その後も、態度デカくて嫉妬深くて性的に変態で、

理解できないコマとのあれやこれやに振り回される

クズ先輩ですが、

いつの間にかコマに乱されることが気持ち良くなってて、

ありのままに生きるコマと一緒にいることが心地良くて、

好きになっちゃってました。

強引に押し続ければ意外とどうにかなったっぽい。

異文化交流ラブ完了です(^^)

 

そもそも、

そんなチャラいコマがなんで就職できたかっていうと、

コマ父が、その会社のCEOだから。

クズ先輩に ”息子よろしく!” って丸投げしました。

コマもコマなら父も父で、

いつもスケボーで社内巡回がデフォです。

「CEO」ロゴのデカいネックレスジャラジャラ付けてるし。

 

そのコマ父が主人公の短編、

『CuteでEroticなOssanとの事』が次に続いて、

ラストにもう一つ短編『鬼が見ている』。

これは「笑」90%カットのシリアス路線でした。

ゆうても碗島子先生なので、変態性は根底に残しつつ、

近所のお兄ちゃん・ゆぎ兄に抱く恋心をひた隠しにする、

高校生の千雅(ちか)のお話。

 

近くの神社で開催されるお祭りには鬼が出る。

鬼が「厄」を持ってってくれるってことで、毎年、

その町に住む男の人数人が極秘裏に鬼役に選ばれる。

誰が鬼になっているかは他言無用のルール。

鬼の面をかぶり神社を練り歩き厄を払います。

 

その鬼が大の苦手で、

いつも鬼が去った後に祭りに参加している千雅は、

その日も少し遅れて神社に行きました。

すると林の中から鬼装束の男が出てきました。

びっくりした千雅は、思わずお漏らし…。

それを見た鬼は、無言で千雅のズボンを脱がし、

ち〇ち〇をタオルでふきふき。

そして ”このことは秘密。誰にも言わない”

そう言って林の中に去っていきました。

 

それから8年。

高校生になった千雅は、

心の中に秘密を抱える物静かな青年に成長しました。

あの日の僕の痴態を、この町にいる男が知っている。

一体誰だったんだろう?あの鬼は…。

その不安のせいで自分の殻を破れない千雅を、

いつも側で見守るゆぎ兄。そして、

千雅を見つめるゆぎ兄の瞳の奥は妖しく光っていて…。

 

けっこう笑いなしのミステリアス路線を

ひた走る感じの短編なんですが、

それだけで終わらせないのが碗島子先生なんですよね~。

最終的には、

「ア〇ルビーズ」と「シャワ浣」出てきますから(^^;

民俗学的な「鬼」と風俗学的な「玩具」。

両立させちゃうんですよね~さすがです♪(^^)

 

先月から立て続けに碗島子作品を読んでますが、

やっぱエロいですね(^^)

笑いとエロの融合がハンパない唯一無二の作家さんだなと

改めて思いました。大好きです!(^^)/

 

 

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