とある南の国、王宮の庭園にはたくさんの動物が暮らしていた。
そのカーストトップの黒豹アギフは、ある日、白ライオンの子供
ヴァルを育てることになった。ひ弱で、泣き虫、ちびのヴァルは
強くてかっこいいアギフの下、アギフ大好きなまま、すくすくと
成長した。アギフに発情するほどに…。
ついに来ましたー!ケモ耳しっぽの獣人BLー!!
なんて、なんて、なんて可愛いのー♪♪♪
『オスワルド』、初めて読んだ時のあの胸の高鳴り。
こんなに可愛いBLがあるなんて!
こんなに愛しいBLがあるなんて!
ケモ耳しっぽがこんなにエロいなんて!
いくつになっても初体験のトキメキってのは衝撃的なもんです。
人生でいくつめかの新しい扉が開いた瞬間でした。
一気に獣人BLの虜になったことは言うまでも無しです(^^)
元々、中川カネ子先生は大好きでしたが、
その頃のわたくしは、
人間以外のBLにひとかけらの興味も持っておらず、
むしろ ”ケモノて…ないわ…(^^;)” とちょっと否定的で、
”ケモノと人間がHなんて、チ〇コどないなってんねん…” みたいな、
主にエロ側面において拒否反応を起こしていました。
今思うと、ほんと読まず嫌いだったなと反省です(^^;
さて『オスワルド』です。
続編あってもいいんでない?と思える作品でした。
とある南の国の王子様が、いろんなところから動物を集めて、
王宮に動物庭園を作っています。
お話はその動物庭園のボスである黒豹の「アギフ」と、
王子が買い取って来た白ライオンの子ども「ヴァル」との
下剋上モフモフ発情ラブでございます!(≧▽≦)
アギフに言わせると、
動物庭園の動物たちをお世話している調教師・調月(つかつき)さんは、
”俺たちと話ができて、まともに姿も見える一番使える人間” で、
それ以外の人たち、王子やその側近のカミールには、
彼らの姿はただの黒豹やライオンや猫でしかなく、
声ももちろん ”ガォ~” や ”ニャオン~” です。
今作の主役はアギフとヴァルでしたが、
この調月さんや、
姿形も登場していない王子と側近のカミールの関係性など、
ほんのちょこっとですけど、匂わせ的なものがありまして、
これ、まだまだ広がるんじゃねぇの~~♪
なんて続編を期待したりなんかしております(^ω^)
で、その調月さんから ”お前が適任だ” と、
白ライオンのヴァルの子育てを頼まれたアギフ。
最初はめんどくせ~と渋るアギフでしたが、
身体が白く赤目の子どもライオンは稀少だけどとても弱くて、
そのせいで群れから捨てられボロボロになったヴァルを見て
お世話することに決めました。どうせ短命で終わる命だろうと。
”こっちにおいで” と調月さんに呼ばれたヴァルが、
おそるおそる柱の後ろからひょこっと顔をのぞかせたその瞬間っ!!!!
コレっ↓↓↓
かわええーー!!!!
このワンカット。
これでわたし、ケモ耳しっぽ沼に堕ちました…ヾ(≧▽≦)ノ
なんだ!?この可愛さは!?と(笑)
怖くてぶるぶる震えてしっぽを足に巻きつけてんの!
涙も鼻水も出しちゃってね。もう胸がきゅーーーーーん!(≧o≦)
この後ビビり過ぎて、
ヴァル、卒倒しちゃうんですけどね。それもまたかわゆす♪
物語前半は、勝手気ままで知られるあのアギフが?と
みんなが物珍し気に見るぐらい、
割ときちんとヴァルのお世話をするアギフと、
そのアギフのお尻を一生懸命付いて回る幼いヴァルが描かれています。
まぁ~なんとも愛しい2人を堪能できます♪
そして、中盤~後半にかけては、
見目麗しく強く逞しく育ったヴァルのアギフへの下剋上が始まります!
前半から打って変わっての、
中川カネ子エロが満を持しての登場です。やほーい(≧▽≦)ノ
すくすくと成長したヴァルは発情期を迎えます。
その匂いに当てられたアギフは、
もうヴァルから離れなければならないとさとります。
しかし、大好きなアギフと離れたくないヴァルは、
発情期も手伝って、目の色を変えてアギフに迫ってきました。
”アギフの全部を俺のモノにしたい…” と。
一瞬、その勢いに飲み込まれそうになるアギフでしたが、
”俺より弱いヤツの下にはならねぇ!” と、
ヴァルを足蹴にし去っていきました。
それからさらに月日が流れ、
ヴァルは大きく大きく立派に、
そしてとても美しいホワイトライオンに育ちました。
調月さん曰く、
”発情期までは越えられないと思っていたのに、
よくあそこまで育てたな” と。
誇っていいぞと言う調月さんですが、
当のアギフは心中穏やかでありません。
友達が増え、仲間が出来たヴァルは、
ほぼ動物庭園を掌握していて、ボスの交代も近いとされていて、
実際、アギフを前にしたヴァルは、
もうあの頃の弱っちいヴァルではなく、
”アギフのことなんかいつでも負かせる” と、
完全に下剋上成立のひと言をアギフに浴びせるほど。
なんとかヴァルに屈しないよう抵抗を試みるアギフですが、
どれだけ頑張ってもヴァルに勝てないことがわかります。
このいがみ合うというか、
闘い合うヴァルとアギフのシーンの合間合間に、
幼い頃のヴァルと、
面倒を見ているアギフの昔のシーンがはさまれるんですけど、
その対比に、なんか胸キュンというか泣きそうになりました。
あんなに大好きで仲良しだったヴァルとアギフが傷つけ合っちゃうのが、
うふ~胸が痛い~ってなって(T^T)
どうしても自分のモノになってくれないアギフに、
ヴァルはとうとう観念します。
”アギフが一緒に居てくれないならココにいる意味がない”
”邪魔なら殺してくれてかまわない。
アギフに救われた命だから、アギフに殺されるなら本望だ” と。
ヴァルの喉元に食らいつこうとするアギフですが、
これまでの日々が走馬灯のように頭の中を駆け巡り、
ヴァルへの愛しさが込み上げ、大粒の涙が流れます。
そして、”どうしても殺せない……俺もお前が欲しい” と、
本心を告げました。
それから4日間、部屋から出てこずの2人(^^)
番になったヴァルとアギフの、
めくるめく蜜月の濃厚で濃密なあれやこれやが行われておりましたよ。
またヴァルが泣かせることを言うんです。
あれだけ美しくて強くて逞しいヴァルですから、
抱いて欲しいと寄って来る輩はわんさかいたわけです。
しかし、ヴァルはただの一人も手を出さなかったんです。
なぜかというと、
”楽しいも嬉しいも幸せも悲しいも虚しいも、
怖い以外は全部アギフが教えてくれたから、
気持ちいいもアギフと経験したかったんだ” って。
もうー泣いちゃう!
おばちゃんは泣いちゃうよ(笑)
最初に経験するのはアギフがいいから我慢したんだって、
得意げにへへへって笑うヴァルがかわいくて愛しくてね♪
もうほんと、控え目に言って最高でした(笑)
ぜひぜひヴァルの可愛さに悶絶していただきたいです。
そして本日より、
何度目かの ”勝手に〇〇祭り”、題して、
「勝手に人外BL祭り」開催!!
花火大会も行けずじまいだったので、
ひとつくらい ”祭りだワッショイ!” したいじゃないってことで(^^)
ケモノやら神様やらとりあえず人じゃないのが出てくるBLを
感想していこうかなと思います。
暑さ寒さも彼岸までということで、
”ケモノの秋” 始めてみたいと思います!(^^)/