しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『雛鳥は汐風にまどろむ』(作者:南月ゆう)

    

事故で両親と姉を亡くし、小学生の甥・歩(あゆむ)を引き取った勇一。
海の見える街に引っ越して、二人きりで始める新生活。そこで出会ったのは、
総菜屋を営む陵(りょう)。同い年なのに自分の店を持ち、ご近所から慕われる
人気者だ。すっかり常連となったある日、歩が喧嘩で家出してしまった!!
「逃げずにちゃんと向き合え」陵は動揺する勇一を叱咤し、絆を取り戻させて
くれる。ところがその瞳は、どこか寂し気で…!?

 

BLにハマり始めた初期の頃、

子どもが出てくる作品はおそらくエロが少なく、

濃厚にBがLする感じでも無さそうだからあんまおもしろくない…と、

偏った思考を抱いていたんですけど、

今となっては、子どもが出てくる作品を読むと8割方泣く(^^;

メインのBLそっちのけで子どもが可愛いのなんの♪

 

今作に登場する歩くんは、

お母さんを突然の事故で亡くし、

心に深い傷を負って笑顔を失った少年です。

お母さんの弟・勇一が引き取って一緒に暮らしています。

ほんとの思いや気持ちを表に出すことがない歩を、

一体どうしたものか…と日々悩む勇一は、

総菜屋さんを営む元ホストのイケメン店主・陵と出会います。

同年代の勇一と陵は意気投合。

歩とのことや会社のことなど、

抱える悩み事を打ち明けるようになっていました。

自然と2人の距離が近くなっていったのは言わずもがなです(^^)

酔った勢いでさっそくキスしちゃいましたし♪

 

そして勇一には素直に気持ちを伝えられない歩も、

陵にはポツリポツリと自分の思いを話すようになっていました。

それを知った勇一はショックを受けます。

やっぱり俺ではダメなんだな…と。

歩を笑顔にできないんだな…と。

逃げ腰になる勇一に陵がゲキを飛ばします。

ちゃんと歩の目を見て話を聞いてやりなさいって。

そこで歩が泣きながら告げるんです。

”仕事でいっぱい疲れてるのに、毎日ごはん食べさせてくれるのに、

ぼくはなんにもおかえしできない……”

”だからもうすぐくる勇一の誕生日に、

勇一の大好きなシーグラスをたくさん集めてプレゼントしたかったんだ”

ヴヴヴヴヴ~~(T^T) 

号泣……(TдT)

なんて健気な…(T^T)

ダメだわ、もう~すぐ泣いちゃう。

 

勇一と歩、ようやく本当の家族になれました。

そしてそこにはもう一人の家族、陵も一緒(^^)

ちょいちょいね、歩が友達ん家にお泊り行ってる時とかに、

うまいことイチャイチャしてるんスよ、この2人♪

 

これ、続編とかあったらめっちゃうれしいなと思う作品です。

歩の成長とか、勇一と陵の関係がどうなってるかとか、

そういうのをまた読めたらいいなぁ~(^^)