しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『カム トゥ ハンド』(作者:世)

 カムトゥハンド  カムトゥハンド

「二度目の恋」なんてすると思ってなかった。
過労がたたり雪道で倒れてしまった高校教諭の美晴(みはる)を
助けてくれたのは、タトゥースタジオの店長・嵐(あらし)だった。
初めて見るタトゥーに驚いた美晴は嵐に対して思わず失礼な反応
をしてしまう。後日改めてお礼を伝えに店に行くと、嵐は仕事で
多忙な美晴のことを優しく気遣ってくれた。同い年ということも
あり少しずつ仲良くなる中で嵐に惹かれていく美晴。だけど同時
に、小さな違和感を抱いて…。

 

作者さんの名前、

ずっと勝手に世(セ)さんと呼んでいましたが、

よくよく見たら表紙に「SEI presents」と書いていた。 

セイ先生でしたー。すませんでした…(^^;

 

感想の前ですが、

最近変わったペンネームの先生が多いですよね。

WEB上で自由に小説を書いたりすることができるようになった昨今、

おもしろネームが増えているような気がするのは私だけでしょうか?

あっでも、今に始まったことじゃないか。

キン肉マン』のゆでたまご先生とかいますね。

ルパン三世』のモンキーパンチ先生とか。

 

BLでも ”しりのあな” という作者さんがいまして、

すげぇ~まんまじゃねぇかと笑ってしまいました(^^)

一般書でも ”雲 黒斎” という著者がいるんです。

”うん こくさい” と読みます。う〇こクサい…(^^;

『あの世に聞いた、この世の仕組み』という本が有名(?)かな。

 

どうしてもシモの話にいっちゃうわ~(笑)

余談でした(^^)

 

シモの話の後でこのピュアラブBLの感想って、

ちょっと順序しくったか…(^^;

 

とってもやさしいBLなんです。

主人公の美晴さんと嵐くん、

2人の間に流れる空気感がなんとも自然で、

恋するドキドキやワクワクや不安や嫉妬が、

これ見よがしな感じじゃなくてごくごく自然で。

ストーリー自体は王道の再会モノなんですが、

えっ!!そうなの?と驚く再会シチュエーションで、

そこから一気にグッと引き込まれていきました(^^)

 

季節は冬。

高校教師の美晴さんは激務のせいで、

仕事の帰りに雪道で転んでそのまま寝落ちてしまいます。

タトゥースタジオを営む嵐くんは、

お店を閉めようと外に出たところ行き倒れている美晴さんを発見。

こりゃたいへんだ!とお店の中に連れ入り介抱します。

ただ単に寝落ちていただけだと判明し、

安堵する2人から物語が始まります。

 

全身タトゥーの嵐くんに美晴さん同様、

わたしもちょっとビビりながら読んでいたんですが、

めーーーーっちゃ優しいのよ、嵐くん。

人は見かけによらないってこういうことだなと思いました。

優しく優しく美晴さんに接するんです。

ってか、

優しく優しく接するのは美晴さんにだけなんですけどね(^^)

他のスタッフとかオーナーとかには塩対応です(笑)

 

そして、雪の日の出会いから何度か顔を合わせる2人。

助けてくれたお礼を渡しに来たとか、

借りた手袋返しに来たとか、あとはあとは……。

何か会う理由を見つけないと…と思う2人なんですが、

ついに嵐くんが口火を切ります。

美晴さんのことが好きだから、理由がなくても会いたいと。

返事は急がないからと言ってくれた嵐くん。

 

そんな中、10年前に卒業した教え子たちの同窓会が開かれます。

久しぶりに会う生徒たちと思い出話に花を咲かせる美晴さん。

そこへツカツカと歩み寄る一人の男性。

嵐くんでした。

”久しぶり、美晴先生” と声をかけた嵐くん。

そう、嵐くんは美晴さんの元・生徒でした。

美晴さんは憶えてなくて忘れていたんですが、

嵐くんは当時から美晴先生のことが好きで、

卒業と同時に、

その気持ちを心のずーっと奥の方にしまい込んだんですが、

あの雪の日の思わぬ再会で一瞬にして想いが溢れ出ていました。

 

当時、

美晴先生から恋愛対象として見られていないことは百も承知で。

何もしないまま諦めて気持ちを終わらせた。

…はずだったのに偶然再会して。

美晴先生が自分のことを忘れていたのはちょっとショックだったけど、

ちょうどいい。先生と生徒じゃなく、

同い年だと偽って知り合ったこの出会いならば、

友達にはなれるかもしれないと期待が膨らんで嘘をついた。

”だまっててごめんね” という嵐くん。

”で、 やっぱり先生のことまた好きになっちゃったんだけど、

 先生はどう?” と聞きます。

 

”聞かなくてももう分かってるでしょう。

 好きになってしまいましたよ、嵐くんのこと” と答える美晴さん。

”嵐くんの優しさが嘘や見栄ではないことくらいわかります”

”わたしは時々覗く、本物のあなたに恋をしたんです” と。

 

くぅ~~~~(≧▽≦)

カッコイイ!シビれました!美晴先生!

穏やかな物腰で、

一つ一つ丁寧に言葉を紡ぐ美晴さんがとっても素敵なんです♪

年上とか年下とか関係なく、

タトゥーがあるとかいう見てくれでもなく、

誰に対してもちゃんと相手を尊重して接する感じが本当に素敵で、

側に居てくれるだけでほっとする感じが読んでるだけでも伝わるので、

実際側にいる嵐くんは、

ほんとにこの上ない幸福感を感じているんだろうなと思いました。

しかも美晴さん、ずーっと敬語なんです嵐くんに対して。

そこもかなりの胸キュンポイントです。

 

キスとかハグのその先になかなか進めない2人でして、

終盤にようやく結ばれました。

かなりあっさり目のHではありましたが、

なんかすごい幸せ感をいただきました♪(^^)

 

そしてなんと!続編が出ますー!

おめでとうございます、ありがとうございます。

この1巻の終わりが、

”一緒に住む家探しませんか?” というENDでしたので、

次あるのかな~と思ってはいたのですが、

またこの優しい2人に会えるのが嬉しいッス♪(^ω^)

 

 

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