しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『リスタートはおなかをすかせて』(作者:ココミ)

   

この関係に名前を。
紆余曲折を経て両想いとなった光臣と大和。
でも俺たちって友達?恋人?それとも…。

 

引き続きましての感涙系『リスタートは~』の続編です。

前作以上に感動の涙が溢れました。

”この人と家族になりたい” と、

正直な想いを伝え合う大和と光臣に幸あれ。

 

「パートナーシップ制度」があることを知った光臣。

同性同士でも男女の「結婚」と同じように、

「パートナー」であると認める制度。

ただ結婚のように法的な効力までは今のところないので、

2人はパートナーになりましたよという「証明」を得られるという感じ。

”こんな制度あるんだぜ” と言った時、

”取る必要ある?” と大和が答えたことに、

光臣は大きなショックを受けました。

大和の未来に俺はいないのか……?と思って。

光臣の中で、大和はもうすでにとても大きな存在となっていて、

ずっと一緒に生きてくんだと疑うことなく思ってた。

きっと大和も同じ気持ちだろうと。

だけど違った?思い上がりだった?

 

パートナーシップ制度を取ることで、

何かしらの変化を期待したわけではなく、

ただ光臣は、名前のない自分たちの関係に

「家族」という名を付けたかったんです。

それをすることで、

”俺たち「家族」なんです” って胸を張って歩いて生きたいと。

 

どれだけ喧嘩しようと何回も仲直りして、

もしキスとかしなくなったとしても、

縁側で2人並んでせんべい食べて笑い合って、

そうやってじじいになっても大和と一緒にいたい!

 

光臣の心からの叫びで、

ようやく大和の胸につっかえていた壁が壊れました。

愛されたこともない自分が光臣をちゃんと愛していけるのか?

不幸にしてしまうんじゃないか?

ずっと抱えていた不安な思いが光臣の言葉で払拭されたんです。

 

幸せにするんじゃなくて、自分が幸せだと思うこと。

光臣の隣なら俺は幸せになる自信がある!

 

「ただいま」「おかえり」と言い合う普通の毎日を

ずっと一緒にじじいになるまで重ねていきたい。

”俺と家族になって下さい” とようやく伝えられた大和。

 

”幸せにしてくれなくても、

お前がいれば俺は勝手に幸せになるんだよ、バーカ!” と、

泣きながら大和と抱き合う光臣にまず、1号泣です(T^T)

さらに2号泣目は、

パートナーシップ制度を受理され、

晴れて本当の家族になって家に帰って来た2人を

お父さんやお母さんやじーちゃんや友達が密かにお寿司とか用意して

お祝いのパーティーを開いて出迎えてくれるシーン。

なんてことないシーンなんですけど、すごい胸が熱くなって号泣(T^T)

小さな田舎町では、性的マイノリティな彼らはまだまだ噂の的で、

きっとまだ変な目で見られこともあるだろうし、

受けつけないという人達もいるだろうし、

2人の父ちゃん・母ちゃん・じーちゃん・友達も

同じような目や噂に晒されるだろうし。

だけど、今この時はそんなことない。

めでたい!めでたい!と一緒に喜んでくれる。

今後何があったとしても、

必ず2人の味方でいてくれるみんながいる。

それが、何かみんなありがとう!って思っちゃって大号泣(^^;

認めてくれる人がいるって、

すごく嬉しいし勇気出るし強くなった感じしますから(^^)

 

いや~非常に良かったです、『リスタート~』2作品。

少女漫画のように2人が交わすちょっとしたキスに胸キュンしました。

エロなんていらんのです(笑)

胸キュンで胸アツになるんです。

 

これ、実写化されているんですね。古川雄輝さんと竜星涼さん出演で。

詳しく見てないですけど、

きっと光臣が古川さんで大和が竜星さんでしょうね。

想像できる♪(^^)

何となくまだ原作の余韻に浸っていたくて未鑑賞ですが、

ほとぼり冷めたら観てみたいなと思います。