しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『ひだまりが聴こえるー幸福論-』(作者:文乃ゆき)

 

難聴のせいで周囲と距離を置くようになってしまった大学生の航平は、
バカみたいに明るい性格の同級生・太一と出会い、少しずつ前向きに
変わっていく。そして、いつしか太一に友達以上の感情を抱くように
なった航平は、その想いを伝えーー。
友達以上恋人未満だった二人に進展が…?

 

”男だから好きになったんじゃない。

好きになったやつがたまたま男だったんだ”

うろ覚えですが、こういうセリフありましたよね。

ドラマかな?映画かな?

「恋に性別は関係ない」を代表する名言だと思います。

まさにこの言葉がぴったりくる『ひだまり~』シリーズ。

ようやく『ひだまりが聴こえる』の続編、

『ひだまりが聴こえる-幸福論-』を読みました。

 

BLという枠なんかどっか行っちゃって、

太一と航平という2人の、

ただひたすらに尊い恋物語にもう~胸キュンです。

手が触れた時のほわっとする温かさや、

抱き締め合った時のバクバクする心臓の音、

唇が触れ合った時、緊張で強張る肩。

2人が近づくその音に、

思わずこちらも呼応するようにドキドキしちゃう。

想い合うことの尊さを思いっ切り味わえる作品です。

 

前作は「仲の良い友達止まり」で終了した太一と航平。

これは恋!?と互いに意識し合って「次巻に続く」でしたが、

今作の『-幸福論-』では、

幾度のスレ違い勘違いを経て、無事両想いに相成りました(^^)

 

すれ違えばすれ違うほどキュン度が増すのは何ででしょうね(^^)

物によってはそのすれ違いがじれった過ぎて、

イライラにも似たモダモダ感を覚えたりするのですが、

太一と航平の場合はそのすべてが両想いまでの必要経費で、

そのすれ違いまでをも胸アツで見ていられるという、

なんとも幸福な時間でした。

 

航平にとって ”一緒にいたい” と初めて思えたのが太一でした。

でも自分は難聴でコミュ障だから、

太陽のように明るい太一を好きになる立場の人間ではない。

しかも第一に太一は「男」じゃないか。

こんな想いをぶつけられては太一が迷惑に思うに決まってる。

ごめん…といつも謝る航平に太一は怒るんです。

”こっちの気持ちも聞かずに何でいつも先に謝るんだよ!”

”謝られたら俺、何も言えないじゃんか!”

”俺だってお前のことが好きって言えないじゃんか!” と(^^)

難聴だって男だってそんなの関係なくて、

”何回でも何十回でも何百回でも、

ひとつ残らず全部がお前に届くまで好きだって言ってやる!”

この太一の言葉にたまらなくジーンとしました(T^T)

しっかりと抱き合う2人が本当に尊かった。

 

BLらしいシーンはラストのキスシーンのみで、

それはそれはかわいいものでした♪(^^)

今の2人にエロは要らぬと、

このキスでちょうど良い♪と心から思って、

それで大満足しているのですが、

エイッ!コラッ!この煩悩まみれの頭めっ!

勝手にこの頭が妄想をし始めるんです。

これはおそらく太一が受けで航平が攻めじゃねぇか?って(笑)

ラストのキスシーンで、

太一の肩を引き寄せて触れるようなキスをする航平と、

緊張でぎゅっと肩を強張らせてそれを受け入れる太一。

この光景を見て、もし今後エロがあるのであれば、

そうであったら良いなというわたくしの勝手な妄想が広がり、

ムフフとまたもや気持ちの悪い笑みを浮かべるのであります。

 

この後は『ひだまりが聴こえるーリミット-』と続きます。

社会人編とあったので、2人の新たなスタートとなりそうです。

エロはあるかな?

あってほしいような、このままでいてほしいような(^^)

 

 

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