しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『やたもも2・3』(作者:はらだ)

     

【2巻】
「ろくでもない」が「いとしい」になってからー。
一人暮らしを始めたモモの薄壁安アパートの部屋、おはようから
おやすみまで盛りっぱなしな八田ちゃんのせいで騒音に迷惑して
壁ドン(ときめかない方)を繰り出してくる小説家志望の隣人・
栗田(くりた)を容赦なく巻き込んで新生活スタート。
栗田にやさしく接する八田ちゃんにもやもやするモモは、初めて
抱く感情に戸惑う中、生き別れの母が現れ衝撃の出生の秘密が明らかに!?

【3巻】
生き別れていた母親が指輪を返せと突然現れた。幼い頃プレゼントした
安物の指輪は結局一度もつけてもらえず、プライドが傷ついた末にその
存在を忘れ去っていた。指輪の行方をめぐり思い出される母との忌々しい
記憶。やりきれない気持ちで無意識に足が向くのは八田ちゃんの家。
不器用なモモをすべて包み込んでくれる八田ちゃんはしんみりムードを
吹っ飛ばす安定の朝までずっぷりな性欲バカで…!
母との関係、指輪の行方は如何に?モモの過去パトロン・須田も登場し
はらだ節炸裂のやたもも、大団円!!

 

要所要所で、1巻以上に激熱で激烈で、

巨根絶倫、何発ヤるんだ!?の八田ちゃんセッ〇ス地獄に

ヒーヒー!悲鳴を上げるモモ模様がポンポン入りますが、

それと同じぐらい胸アツなシーンに心抉られ、

感情がブルブル揺れ動いた2・3完結巻です。

 

「エロ」と「感動」って真逆のモノで、

相容れないと思ってたんですけど、

同時に成立するもんなんだなと思いました。

おそらく、はらだ先生だから出来ることなんでしょうね。

 

<痛い+愛=気持ちいい>

勝手に公式作りました。

最初は読むのしんどいんですけど、

読んだら ”ああ~良かったわ~” って思うから

やっぱり手をつけてしまうはらだ作品。

 

特に2巻で、八田ちゃんの腕の中で

本当の気持ちを吐露して号泣するモモの姿に

心が締めつけられました。

それと同時に、やっとモモが気を張らずに

素直になれる場所を見つけられたという安堵感に心が救われました。

2巻3巻は、

モモとお母さんの関係を描きながら、

モモ自身が、

愛し愛されることの心地良さに気づいていくストーリー。

 

16歳の時にレ〇プされてモモを生んだお母さん。

”なんで私が犯罪者の子ども産んで育てなきゃなんないの”

そう思う気持ちが止められなくて、

さらには、

自分が連れてくる恋人のことごとくがモモに手を出す始末で、

女の嫉妬が顔を出し、

モモに抱く憎しみの感情に歯止めがきかなくなりました。

結果、モモ母はモモを見捨てました。

見捨てて、

現在は結婚し幸せな生活を送るモモ母は、

”自分が捨てたあの子は今どうしているんだろう…” と心配に。

自分だけが幸せでいることにずっとモヤモヤ感を抱いていました。

 

なんて勝手な!と思ってしまいました。

モモ母本人も、

”自分の幸せのためにモモと会って関係清算をしたい”

という勝手なわがままだと言っていましたが、

まさにそうですねと思ってしまいました。

 

母親に捨てられ、一人きりになったモモが、

自分の身体を使って生きていくしかなかったこと、

あなた知ってますか?

おっさんの汚いチンコ、

挿れられんのも舐めるのもイヤだったこと、

あなた知ってますか?

金のためなら何でもする

頭も股もユルユルのクズと思われてること、

かといって、可哀想扱いされるのも

みじめったらしくてイヤだったこと、

あなた知ってますか?

 

モモはずっと、

甘えたい泣きたい慰めてほしい 誰か誰か愛をくれ!

心の中でそう叫んでいたんです。

それを受け止めてくれるはずの母親の手がなかった…。

 

そして、そんなモモの苦しい気持ちを

真正面から受け止めてくれた八田ちゃん。

モモの一番欲しかった「愛」をくれた八田ちゃん。

モモが言うところの、

脳味噌お花畑になる超~ハズい言葉「愛」(^^)

八田ちゃんだけはモモから逃げずに愛をくれました。

まぁ、その愛の形の一つに、

絶倫セッ〇ス入ってるんですけどね(^^;

 

愛してるっていわないと、

”奥いれたままゆっくり中かきまわしつづけて泣くまでじらす” と、

デカチ〇挿れたまま八田ちゃんが言うもんだから、

一回だけな…ってことで、

”愛してる…” とハズい言葉を告げたら、

その後、死ぬほど言わされたモモ(^^;

だけど、

愛し愛されることを知ったモモは

もう以前のモモではありません。

”俺 今 幸せなんだ!” と、

八田ちゃんに飛びつくモモなのです(^^)

 

2巻から、

WEB上で小説を投稿している

モモの隣人・栗田くんが登場します。

異世界小説をUPしているんですが評価はイマイチ。

しかし一転!

八田ちゃんとモモをモデルにした

男同士のラブエロロマンスに路線変更した途端、

書籍化決定!

2人に印税よこせ!と迫られたりする、良キャラです(^^)

 

ストーリー完結後、

栗田くんやパトロン須田さん諸々の描き下ろしが続くんですが、

その一つに『きせかえもも』というのがありまして、

洋服を全然持っていないモモに、

八田ちゃんのお姉さんが昔着ていた洋服を送ってくれるんです。

そして、ちょっとしたモモファッションショー開催!

これがめっちゃオシャレなのです!

カラーで見れたらよかったなぁ~と思いました。

 

『やたもも』全3巻、

表紙も原色で素敵ですが、内容も原色のように色濃いです。

よって一度読めば、

脳内がしばらくやたもも色に染まります(^^;

それぐらいインパクト大のはらだ作品でございました。

 

 

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