しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『楽園で恋に堕とす』(作者:九尾かや)

   楽園で恋に堕とす

どんな愛欲も満たす楽園・高級男娼クラブ「エリュシオン」。
ここでトップクラスの人気を誇る揚羽(あげは)は、実は普通の生活に
憧れがあり、足抜けのため後ろ盾を探していた。ところが新規の客で
若き実業家・咲耶島恒忠(さくやじまつねただ)はお金持ちでエッチも
上手いけどかなり横柄で、揚羽は彼をピロートークで怒らせてしまった。
しかし恒忠は翌日、また揚羽を指名して、「2週間で俺に惚れてみろ、
そうすればこのイカれた楽園からお前を解放してやる」と言い放ち…!?

 

リアルでもこういう高級男娼クラブってありそうですよね。

田舎モンのわたしが知らないだけで、

”大都会の眠らない街には、

俗世とかけ離れた煌びやかな世界が広がっているんだ”

遠い目で語りましたが(^^;、

そんな想像もしちゃう「夜のお仕事BL」です(^^)

 

”天上の楽園” と呼ばれる高級男娼クラブ「エリュシオン」。

イクラスの紳士のみが訪れる秘密クラブ。

ラウンジ・ベッドルーム・プール・カジノ・

遊戯施設を擁するラグジュアリーな空間で、

紳士たちは美しい男娼と甘く濃厚な夢の一夜を過ごします。

そして彼らに質の良いサービスを提供するため、

男娼たちにも教育の場が与えられています。

「一流の客をおもてなしするためにはキャスト育てにも金をかける」

 

稼げて学べて、男娼にとっても天上の楽園かと思いきや、

その教育資金は男娼の借金として被せられ、

稼ぎから天引きされていくんです。

つまり全額完済するまでは足枷を付けられた籠の中の鳥。

超高層ビルの最上階に作られた「エリュシオン」から

逃れることはできないのです。

 

しかしたった一つだけ抜け出せる方法があるんです。

それは「足抜け」。

財力や権力などしっかりとした後ろ盾が出来れば、

エリュシオンからの卒業を許されます。

まるで「遊郭」のような設定で、

とてもおもしろいなと思いました(^^)

 

そして、エリュシオンで働く人気男娼の揚羽も

そろそろ足抜けを…と考えていたところ、

国内で五指に入る巨大企業グループの五男・咲耶島恒忠に、

なんとなんと見初められました!

なんで俺?とポカンとする揚羽ですが、

どうやら2人はむかし逢ったことがあるようで、

すっかり忘れていた揚羽に対して、

恒ちゃん(=恒忠さん)はしっかりと記憶に刻んでおりまして、

ずーっとずーっと想っていたようです(^^;

探して探して、ようやく見つけた揚羽!

意固地なもんだから素直に好きだと言えなくて、

”俺に惚れてみろ!そしたら足抜けさせてやる!” と、

上から目線で猛烈アピールする恒ちゃんなのです(^^)

 

めくるめくセッ〇ス三昧の日々を過ごす揚羽と恒ちゃん。

このまま楽しく幸せに…と思ったんですが、

恒ちゃんは気づいてしまいます。

これは ”恋愛” じゃないと。

ただの ”客と男娼” じゃないかと。

本当に揚羽を想うなら、本物の自由を与えてやらなければ…。

 

そして恒ちゃんはエリュシオンに莫大なお金を支払い、

揚羽を足抜けさせ、自分は静かに身を引きました。

と、カッコよく去るな~って思ったら全然カッコよくなくて、

その時、揚羽とスマホで会話してたんですけど、

じゃあな!と切るを押したつもりがどうしてか動画のとこ押してて、

好きなのにーー!とエグエグみっともなく泣きじゃくってる様を

揚羽に見られていました(笑)

 

”俺も恒ちゃんのことちゃんと好きだから♪” と揚羽に告げられ、

顔を真っ赤にして喜ぶ恒ちゃんなのでした。

めでたしめでたし(^^)

 

”玉の輿恋愛” になったわけなんですが、

彼氏がお金持ちでも自分の暮らしの質は変えませんってのが、

だいたい想定できる流れなんですが、

揚羽もアパートに住んでバイトしてというスタンスなんですけど、

要所要所で恒ちゃんのセレブ臭が顔出してるんです。

絶対庶民生活を貫き通します!みたいな無理感がなくて、

逆にありのまま感が出ていて良いなと思いました。

2人で夕飯食べる時とか、

恒ちゃんが豪華海鮮(カニ)鍋買って用意してたり、

丸ごとひと玉スイカ買ってきてたり、

夏休みにモルディヴ旅行行ったり。

セレブですねぇ~♪って感じ。

 

お金なんてね、なんぼあってもいいですからね(^^)

 

 

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