しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『カッパーレッドの悪魔』(作者:春之)

   

琢馬(童貞)は、赤髪の若者・将太をウリセンと知らずに家に上げた。
その晩、将太の舌ピアスが裏スジを這う濃密なフェラでやすやすと
フェラ童貞を奪われてしまった琢馬。とんだ悪魔を拾ってしまった!!
と思いきや、客に乱暴されて震えながら泣く将太の姿を見て、琢馬は
将太を守りたいという思いが込み上げる。付き合い始めた2人だが、
初セッ〇スまでの道は寸止めの連続…!
待ってろ将太、今日こそ童貞喪失キメてやるーー!

 

平日深夜、人気のない電車内。

琢馬の肩にしなだれかかるエロい格好の巨乳女性。

”冷静になれ、大丈夫。勃つわけない”

”胸なんてそこらのババアにもついてるただの脂肪だ”

そう言い聞かせるも、

琢馬の聖剣エクスカリバーはそそり勃ってしまうのであった。

 

その一部始終を真正面で見ていた将太。

逃げるように足早に家へと向かう琢馬の後をついてきた彼は、

いきなり、琢馬の家に泊めてほしいと言ってきました。

泊めてくれなきゃ「電車勃起マン」だと

近所中に言いふらす!なんて言って。

 

しぶしぶ見知らぬ男を家に上げた琢馬です。

オタクグッズやらア〇ニーグッズやらをごそごそ探られつつも、

着替えやらシャワーやらをちゃんと用意してあげる琢馬に、

お礼といって「尺八」をしてくる将太。

”やめろ!” と言いつつも、

将太の舌ピがチ〇コの気持ちいいとこにあたって

あっという間に昇天した琢馬です(^^;

 

実は将太はセッ〇ス依存症のウリ専で、心に闇を抱えています。

やたらキスやセッ〇スをしようとしてくる将太に

好きでもない人としたって虚しいだけだろ…と言う琢馬なんだけど、

将太の心にはその真意がうまく届かない…。

キスやセッ〇スで触れ合うことで自分が必要とされていると

思い込んでいる将太に、琢馬は自分が将太のことを真剣に好きで、

しっかり愛情を持って大事にしたいんだ!ってことを伝え続けます。

 

なんだか、琢馬の成長日記を見てるみたいな感覚です。

アイドルオタクの電車勃起マンだった琢馬から、

将太を本気で好きになって、

自分の愛情で彼を救うんだ!と強い想いを抱くまで。

琢馬の成長ぶりが目に見えてカッコイイです。

今更言うのもなんですが、こんな男前ぶりなのに琢馬は童貞なんです。

将太とちゃんとHできたのは物語の後半も後半。

早く将太とシたいんだけど、

どうにもこうにもうまくできなかったのです…(^^;

でも、そこもまたかわいくて良かった♪

 

あとがきで春之先生が、

”お互いの心の奥を埋め合うような「魂のBL」” と書かれていました。

”魂の結びつきこそがBLの醍醐味だ” と。

素晴らしい。ちょっと感動すら覚えました(T^T)

そう思って読み返すと、ほんとに魂の救済BLでした(^^)