しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『泣きっ面にハグ』(作者:黒田くろた)

 泣きっ面にハグ  泣きっ面にハグ

不破まさき(ふわまさき)は極度のあがり症。
いつも人と必要以上に距離を取ってしまう自分を変えたいと思うのに、
どうしたらいいのかわからないでいた。そんなある日、医学生の宮塚
たけると知り合い、あがり症克服のためのトレーニングをすることに。
まずは「お友達」から始める二人だったけど、ガチガチに緊張してし
まうまさき。でもそんな自分に嫌な顔一つせず接してくれるたける
徐々に心を許せるようになり…。

 

あっという間に読んでしまいました。

もう終わり?短っ!って思いましたが、

全187ページありました。

まぁまぁなページ数ですが、あっという間です。

あがり症のまさきくんが、

友達になったたけるくんとともにそのあがり症を克服し、

ついでに恋人同士になっちゃいましたというお話。

 

医学生をめざしていくたけるくんが、

人の気持ちがわかるほんとにイイ子で、

まさきくんのことが前から気になる存在だったっていうのもあるけど、

今、まさきくんがしんどそうだなとか、

怖がってるなとか、緊張してるなとか、

ちゃんと気づいてあげて、さりげなく助けてあげるんです。

 

こういう精神的なことに対するさりげない気遣いって

ほんとにありがたいですよね。

自分ではどうしようもなくなってて、

ヤバイヤバイって焦るばっかりになっちゃって。

そんな時に、温かい手でそっと手を握ってくれたり、

ポンポンと背中や肩をさすってくれたりしたら、

冷え冷えだった指先や凝り固まった体がじんわりと溶けてあったかくなって

ホッとして安心して、大丈夫かも…って思えたりする。

勇気の出る言葉もいいけど、

こういうのがいちばんの特効薬だったりする(^^)

 

昔、職場の先輩が、

緊張するわたしにいつもこうして手を握ってくれてたのを

思い出してなんか泣きそうになりました。

まさきくんに気持ちを重ねてしまった…(T^T)

 

本当に良かったです、たけるくんがいて。

緊張するまさきくんをぎゅっとハグするたけるくんがいて。

最初は、あがり症克服のための友達関係だったけど、

徐々に2人の気持ちが通い合って、最後は両想いに♪

 

まさきくんはたけるくんと友達になって、

人と接するトレーニングをする。

心身医学を学ぶたけるくんは、

そんなまさきくんの心の動向をレポートにする。

winwin な友達関係を結んだ2人。

いつも優しく見守ってくれるたけるくんに、

徐々に心を開いていくまさきくんはやがて、

職場でも緊張せずに先輩と話したり、

飲み会に参加したりできるようになりました。

 

じゃあ、これでトレーニング終了!友達関係解消!

って、一度はなったんですけど、

そんなあっさりと切って捨てるような、

軽い気持ちでは、もはや無くなっていた2人なのです。

レーニングとかレポートとかそんなの関係ねぇ!なのです。

そんなの度外視で、

まさきくんにはたけるくんが必要で、たけるくんも同様でした。

お互いがいるから優しくなれるし強くなれる2人が、

とても素敵でかわいらしかったです(^^)

 

で、いつもなんですが、

付け加えてしまう ”ただですね…” というイチャモンワード(^^;

今回もひとつだけ言いたい。

 

ただですね…、

エロはそんなにいらなかったのでは…?というイチャモン(^^;

なんかね、せっかくのピュアなストーリーが、

抜き合いとかセッ〇スのイチャエロシーンで、

ちょっとピュアさ半減して、

やっぱそれかぁ~みたいな、少~し残念な気持ちになったんです。

このドエロ大好き・変態部長のしろくまであるわたくしが、

エロ無い方がいいって、どっか頭悪いんか?と思いましたけど、

この作品においてはそんなこと思ったりしたんですよね~。

 

ふふふ♪そんなイチャモンを付け加えたりしつつも、

優しいストーリーでたいへんおもしろかったです(^^)

 

 

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