しろくまBL部

腐女子のBL覚書

『それを恋心と呼ぶのなら』(作者:市川けい)

 それを恋心と呼ぶのなら  それを恋心と呼ぶのなら  

入試で見かけた天使は、泰誠(たいせい)の超ドストライクの好みの顔。
思わずふらふらと近づきその場でそのまま「好きです!」と告白。
しかしなんとそいつは男だった!! 入学前からゲイ疑惑、入学したら
そいつも入学していて犬猿の仲。でもやっぱり顔が好きで、ついつい
ちょっかいをかけてしまう泰誠で…。天使か悪魔か、ツンデレなんて
可愛いモンじゃねえ! 口悪いモノ同士がけんかけんかでぶつかりあって
最強コンビのハートが激震!

 

ハート激震しまくりですっ!!!!

やっぱDK!市川けい先生です!

とんでもないキュンがテンコ盛り!

ピュアで、かわいくて、アホで。

愛すべきDKがここにいました(^^)

 

市川けい先生の描くDKって自然なんですよね。

”あ~そうそうそんな感じやわ、男子” って思う(笑)

そんなアホな男子がですよ、

”ヤバい…おれアイツが好きだ!”

”どうしよう…ヤバい!好きでたまらん!” ってなるんですよ。

一人でアセってわちゃわちゃして空回って取り乱して(^^;

なんとも可愛いのだ~(^ω^)

 

自分がホモとか全然思ったこともなかったけど、

泰誠(たいせい)が好きになったのは同級生の皇城(すめらぎ)でした。

が、皇城=スメちゃんは無口で無愛想で、

しゃべったと思ったらめちゃくちゃ口が悪くて。

それでついつい言い合いになって険悪になって…と、

いつも目を合わせば、

口を開けばケンカになってしまう2人なのでした。

 

きっかけは泰誠の一目惚れでした。

スメちゃんの顔がどストライクに好みだった泰誠は、

思わず初対面で好きです!と告ってしまったんです。

で、告った後に気がつきました。あ…男だったって(^^;

 

そこから2人は噂の的に。

”ホモなのー?付き合ってんのー?キモいー♪” と、

からかい半分にイジってくる同級生たち。

一人静かに学校生活を送りたかったスメちゃんも、

「泰誠に告られたかわいそうなヤツ」ってことで、

とばっちりを受ける形になってしまいました。

泰誠を邪険にする気持ちもわからないでもない…(^^;

 

そして、そんな犬猿の仲の泰誠とスメちゃんを

みんなと一緒になってからかうのは、

泰誠のマブダチ「あにや・きぬがさ・ふじなみ」のアホ友三人衆。

”もう付き合っちゃえよ、おまえら”

と、からかい!? or マジ!?で言ってくる彼らですが、

2人を見守る眼差しは意外と温かいんです(^^)

彼らの愛ある援護射撃は、

物語背景の非常に良いスパイスとなっていて、

こういう「アホ友」の大事さというか、

”こいつらがいれば大丈夫” っていう、

泰誠の三人衆に対する信頼感とか安心感とかが伝わって、

”いい仲間だね~君たち♪” と思えて、微笑ましい限りでした(^^)

 

あとがきで市川先生もおっしゃってましたが、

このアホ友を描くのがとっても楽しかったと。

確かに彼らの交わす何気ないどうでもいいような(^^;会話は

ほんとにおもしろくて愛しくて、

楽しんで描かれたであろうことがよくわかりました。

BLとか関係なく、彼ら悪ガキたちの日常を、

普通にダラダラと見たいなと思ったりしました(^^)

そんな三人衆にもご注目です!

 

で、泰誠だけでもめんどくさいのに、

泰誠のアホ友三人衆ともしゃーなしでつるむ感じに

なってしまったスメちゃんですが、

この三人衆たちが入れ代わり立ち代わり、

”泰誠はアホだけどイイ奴だから気が向いたら喋ってやってよ”

と言いに来るもんだから無下に出来なくて、

”まぁ悪いヤツではなさそうだから喋ってやっか” と、

屋上でイイ感じに泰誠と会話をするように。

 

そしたら今度は泰誠が、

スメちゃんと普通に言葉を交わせたことが嬉しくて、

さらに、スメちゃんの笑い顔にキュンとして、

”皇城…カワイイ♪” って、でっかいハートマークこさえちゃって、

気がついたらスメちゃんに ”むちゅ~” ってキス!(≧▽≦)ノ

 

そっからの2人のぎくしゃく感がまぁ~なんともカワイイ!

アホ可愛くておもしろくて最高でした!

”やっぱオレ、皇城が好きだ” と開き直る泰誠と、

”なんで!?どうして!?” と、

戸惑いながらもまんざらでもない感じになってるスメちゃん。

付き合うまでの2人のわちゃわちゃ感が、

この作品の醍醐味だな~と思いました(^^)

市川先生ならではのDKのアホさと可愛さが満載です!

 

ドラマでも映画でもそうですけど、

くっつくまでの過程が一番おもしろかったりしませんか。

ひと悶着ふた悶着あってからの両想いハピエンってのが

”ああ~良かったわぁ~” っていう満足感がひとしおだったりする。

 

泰誠とスメちゃんのイチャエロは、

抜き合いっこぐらいでほぼ無しです。

おそらく続きのイチャイチャは、

『こいのこころのむこうがわ』という作品で読めるのかなと思います。

市川けい先生の単行本作品たちのその後を寄せ集めた

作品集(?)みたいな感じの1冊のようです。

でもなんとなく、

この2人にそんなイチャエロは必要ないような気もします。

泰誠とスメちゃんの可愛さに浸るだけで満足な感じ(^^)

 

…なんて言いながらも、

あったらあったで見てみたいと思ったりもする。

エロ好きの性よ…(笑)

ただ、読んでない単行本作品のその後も入っていたりするので、

それらを網羅してから買うのがよろしいのかなと思います。

市川けい作品をコンプリートしている方には、

もってこいのうれしい作品集ですね(^^)/

 

 

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